夏になると、外は蒸し暑く、日差しは照りつけるように強いのに、手足はいつも冷たいなど、「夏の冷え性」に悩む人も多いと思います。 今回は、そんな夏の冷えが気になる方に、是非、知っていただきたい「冷えにくいカラダ」をつくるための「7つの温め美人習慣」をご紹介します。これを実践すれば、きっとカラダが芯から温まり、美人度もアップすることでしょう!
夏の冷え性の原因:外は暑い、室内は寒い日本の夏
夏の冷えの原因のひとつは、冷房です。通勤中や勤務先の電車やオフィスなど、冷房が効いた場所に長時間いることで、カラダは芯から冷えます。他にもコンビニやスーパーなど、街の至る所がキンキンに冷えている状態です。
さらに、夏の食事にも冷える原因がたくさんあります。冷たい食事に飲み物、おやつにアイスクリーム、夜はビールと、一日を通して冷たい物をとる機会が増えます。このように夏は、冷える原因がたくさん。もはや私たちの生活は冷えて当然と言えます。
夏の冷え性の症状:冷房や冷たいもので冷えるとカラダはどうなるの?
冷えとは、手足やお腹、腰など、カラダが”冷たい”、”寒い”と感じることをいいます。冷房の効いた室内に長時間いるとカラダは体温を維持しようとし、血管は収縮します。そのため、血液の巡りが悪くなり、カラダの末端である手足から冷えていきます。また、外の暑さと冷房の効いた室内との温度差が大きいと、カラダはうまく対応しきれず、自律神経が乱れ、同様に、血液の巡りが悪くなり、カラダの手足から冷えていきます。
暑いときに美味しい冷たい食べ物や飲み物ですが、これが冷えの大敵。氷入りのドリンクなど冷たい物をとった場合、約37度であるはずの内臓が一気に冷えてしまい、その冷えた内臓を温め直すには大変なエネルギーと時間が必要になるのです。
そして、内臓が冷えるとおなかを下しやすくなります。暑い夏におなかの調子が悪くなる人が多いのはそのためです。その他、ストレス、運動不足など、現代生活には冷える原因がたくさんありますが、血液の巡りが悪くなると、カラダはこわばり冷えていくのです。
冷えの自覚症状は男性よりも女性に多く、20歳以上から年齢が上がるほど多くなります。* それは、女性が男性に比べ、筋肉量が少なく、脂肪が多いため、冷えると元に戻りにくいためです。また、年をとるとカラダのエネルギーを作る量が減ってきます。そのため、年を追うごとに冷えが改善しづらく、冷えの症状を訴える方が多くなるのです。
* 厚生労働省-平成22年国民生活基礎調査の概況「有訴者率」
さぁ実践!7つの温め美人習慣で夏の冷えをさらりと改善しよう
冷房や冷たい物など、夏の 生活に入り込んだ冷えの原因も、少しの意識でカラダはみるみる温まっていきます。では、ここから実践編としてカラダを「冷えにくいカラダ」に改善する7つの美人習慣を3つのシーンに分けて、紹介していきます。
<食事篇>
温め美人習慣1「 食べ物・飲み物の温度に気を配る」
暑いときは、冷たい飲み物や食べ物が欲しくなりますが、冷えが気になるのなら、常温、もしくは、体温以上のものを飲んだり食べるようにしましょう。冷たいものはカラダを冷やします。日頃から心がけて、温かいものを食べる、飲み物は常温のものをとるようにしましょう。
温め美人習慣2「毎食、汁物をプラスする」
温かい味噌汁やスープなど、食事の時に汁物を摂るようにしましょう。それだけで、カラダの内側からじんわり温まります。また、温かい物をゆっくり食べることは、カラダをリラックスさせ、自律神経のバランスも整えてくれます。忙しい時に一息ついて、“ゆっくり”を意識して温かい物を食べると、心もカラダも温まっていきますよ。
温め美人習慣3「間食には、ドライフルーツ」
間食も気をつける必要があります。水分の多い食べ物や、フルーツ、白砂糖、小麦は体を冷やしやすい食品です。おやつを食べるなら、カラダを温めながら栄養も摂れるドライフルーツはいかがでしょうか。干し芋、レーズン、栗、桃、あんず、ショウガなどは、東洋医学においてカラダを温める「陽」のフルーツと言われています。鉄分が豊富に含まれているので、生理前のカラダにもおすすめです。
<お風呂篇>
温め美人習慣4「ぬるめのお湯で、カラダを芯から温めよう」
冷え性だからと熱いお風呂に入ったり、サウナで大量の汗をかいたりするのは、実は、かえって逆効果です。冷えている時に最適な入浴法は、39度~40度のぬるめのお湯に15分~20分ゆっくり入ることです。額がうっすらと汗ばんできたら、カラダの芯が温まってきたサインなので、それを目安に入浴しましょう。お風呂上りの注意点は、なるべく早く髪を乾かし、冷えないようにすること。やりがちなお風呂上りの冷たい飲み物はせっかく温めたカラダを冷やしてしまうので、注意しましょう。
温め美人習慣5「バスソルトで温め効果をさらに長く」
バスソルトを入れると塩のミネラル成分がカラダを包み込み、温まったカラダを冷めにくくしてくれます。また、温め効果で、血流の流れを改善してくれるので、冷えたカラダに効果的です。お風呂から出るときには、最後にシャワーで流さないようにするのがポイント。流してしまうと、せっかくのバスソルト効果が半減していまします。市販のバスソルトでも、キッチンで使う塩でも、どちらでも問題ありません。キッチンの塩であれば、1回50gを目安に使ってみましょう。浴槽によっては、バスソルトが利用できない場合もありますので、説明書を確認してから試してみてくださいね。
<ファッション篇>
温め美人習慣6「夏こそ丈長インナーで」
汗をかく夏こそインナーは大切です。冷え対策を考えるなら、夏でも丈が長いものを選ぶようにしましょう。座った時に背中が出ていないか、下腹がカバーできているかチェックをして選んでください。
温め美人習慣7 「カーディガンやストールを持ち歩く」
暑ければ暑い日ほど、室内との気温差が大きくなるので、暑い日こそカーディガンやストールなど、羽織るものを持って外出するようにしましょう。差し色になるカーディガンや、ストールなどを選べば、ファッションコーディネートを楽しみながら、カラダを温めることができます。また、肩こりが気になる人は肘を冷やさないように、七分袖や長袖のものを着るようにしましょう。肘の冷えは肩こりや首周りのコリにつながります。
今日から始められる簡単な夏冷え対策をご紹介させていただきました。毎日のほんの少しの工夫で、カラダは温まり、健康になっていきます。温まる気持ち良さを感じながら、セルフケアを習慣化し、夏冷え体質を改善していきましょう。
- この記事を書いたライター
- 高井 里奈
- NPO法人日本ホリスティックビューティ協会インストラクター
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会認定校 名古屋セントラルスクールの主宰として講座の企画、講師、個人カウンセリングを行う。専門は女性のカラダとココロ、セルフケア、スキンケア・ネイルケア・ヘアケア、入浴・睡眠など
温め美人習慣だけでは改善しない場合は、
漢方をプラスしてみてはいかがでしょうか?
冷え性の漢方 詳しくはこちら
「Kampoful Life by クラシエの漢方」より転載