我慢できない目のかゆみ!まぶたのかぶれ!花粉症におすすめの漢方があるって本当!?
春や秋になると急に目がかゆくなったり、まぶたがかぶれていたりしていませんか?鼻水がでないから花粉症じゃないと思っている方もそれは、花粉が原因かもしれません。ゴーグルやマスクを着用して物理的に花粉に触れないような対策は有効ではありますが、花粉の飛び交う季節に常にゴーグルやマスクを着用するのは面倒でもありますし、着用しにくい場面もあるでしょう。今回はあらためて花粉症の時期や症状について確認し、とくに目のかゆみ・まぶたのかぶれの原因と対策、花粉症におすすめの漢方薬をご紹介します。
目のかゆみやまぶたのかぶれが発生しやすい時期は、春と秋
花粉が原因の目のかゆみやまぶたのかぶれの発症時期は大きくわけると春と秋です。スギなどに代表される植物の花粉をアレルゲンとして起こるアレルギー疾患で、花粉症の症状の1つです。そのため、発症時期は人によって異なり、その人の花粉症の原因となっている植物の花粉が飛ぶ時期ということになります。
花粉症というと、主に春と秋に発症するイメージがありますが、これはスギやヒノキなど木本(樹木類)の花粉の多くが春に飛散し、ブタクサやヨモギなど草本(草類)の花粉の多くが秋に飛散するためです。
環境省が公表している情報によると花粉症の原因となる花粉はおよそ60種類と報告されており、複数の花粉をアレルゲンとする人も少なくありません。花粉によって飛散がピークとなる時期も、現れる症状もさまざまです。例えば、季節風の春一番が吹くころにはすでに症状が出て、夏前には治まる人もいれば、夏になっても症状が続くという人もいます。
また、鼻水が出る、喉がイガイガする、目が充血してかゆみがある、なんとなくぼんやりとした感じになるなど、人によって訴える症状も一様ではありません。花粉症の症状に個人差がでるのはアレルゲンとなっている花粉の種類の違いと考えられます。加えて、体質によって反応の出やすさが異なるため、同じ花粉をアレルゲンとしていても症状の出る時期が早まったり、長く続いたりといった違いが出る場合もあります。
今回は、そうした多様な症状のなかでも、目のかゆみなどが現れる花粉によるアレルギー性結膜炎について時期と原因植物を確認してみましょう。
花粉性結膜炎とは、かゆみなど、目にあらわれる花粉症の主な症状
花粉によって引きおこされる目の炎症のことを花粉性結膜炎と呼びます。症状は次のものが多いようです。
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目のかゆみ
かゆみは、「眼球を取り外して洗いたい」と表現する方が多いように眼球そのものがムズムズとかゆくなる場合もあれば、まぶたやまぶたのふちに強いかゆみが現れる場合もあります。かゆみが強いため、つい手で擦ってしまい、涙とほこりがまぶたの周りに付くことで炎症を悪化させたり、かぶれを引きおこしたりすることもあります。
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目がゴロゴロする異物感
アレルギー反応で結膜(まぶたの裏側と白目の部分を覆う膜)に炎症がおき、粒状のもりあがりができることで目にゴミが入ったときのような異物感を感じるようになります。
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涙はよく出るが「目やに」は少ない
花粉性結膜炎を発症すると涙がよく出るようになります。一方、ウイルス性の結膜炎に比べると目やにはあまり多く出ないのが特徴です。
対策は、花粉を防ぐこと!
花粉症は飛散した花粉に対してカラダがアレルギー反応を起こすために発症します。つまりアレルゲンである花粉が体内に入り込むことで引きおこされているわけです。結膜は直接外界と接しているので、飛散した花粉が接触しやすい部位です。また、結膜にはアレルギー反応を引きおこす免疫細胞がたくさんあるため、反応が起こりやすいことも考えられます。
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ゴーグルなどで花粉を物理的に防ぐ
花粉症の症状が出ないようにするには、体内に花粉を入れないことです。例えば、目に花粉が入ることによって引きおこされる花粉性結膜炎や花粉が原因でおこるまぶたのかぶれを防ぐためには、ゴーグルを花粉の飛散時期に着用しておくことが効果的です。ただし、眼鏡のようなものでは、隙間から花粉が入り込んでしまうため、物理的に花粉を防ぐことはできません。完全に遮断可能な密着度の高いゴーグルでないと、効果が期待できないようです。
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薬によって症状をおさえる
毎年、花粉症で仕事に集中できなくなるという方は薬をうまく使うのもよい方法です。ただし、先にも述べたように、花粉症の原因となる花粉はさまざまですし、体質や体調によっても反応の大きさは異なります。同じ症状でも人によって最適な治療法や薬は違う場合がありますから、早めに医療機関で相談することが大切です。
花粉症の対策に、漢方の考え方を取り入れてみよう
では漢方医学における対策と治療についてみてみましょう。漢方で花粉症の原因と考えられる「水滞」はカラダのなかで起こっている水分の偏りですから、症状をおさえるためには水分の偏在を解消し、水分のバランスを整えることが必要です。カラダの水分バランスを整える「利水剤」が処方されることが一般的です。
例えば「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」はカラダの水をうまく排泄できないときや水分代謝を促すために処方される漢方薬です。麻黄、桂皮、芍薬、半夏、五味子、細辛、乾姜、甘草が含まれており、花粉症に効果・効能があります。
服用にあたっては体力の状態や症状の強さなどによっても注意が必要ですので、心配な場合は医師や薬剤師に相談をしてみましょう。
花粉が飛びはじめる前に漢方医に相談してみるのも手
花粉症は症状が出てからではなかなか対応できません。症状が春や秋に毎年みられる場合は、事前に薬剤師に相談をしましょう。漢方薬を扱っている薬局や病院で自分の症状に合った薬や対処法をアドバイスしてもらうことが先決です。
また漢方薬は花粉症の同じような症状が出ていても人によって処方される薬が異なる場合があります。自分の体質や状態によって最適なものを処方してもらうことが大切ですので、まずは専門家に診てもらいましょう。