快適に眠れるおすすめ掛け布団とは?
素材の特徴や選び方も紹介
公開日: 2021.6.10
更新日: 2022.8.11
睡眠は日々の疲れを癒やしてくれる大切なもの。そんな眠りをより快適にするためには、敷布団だけでなく掛け布団を上手に選ぶことが重要です。
この記事では、良い掛け布団を選ぶために重視したいポイントや素材別の特徴、寝心地や厚さから見る選び方を解説します。おすすめの掛け布団もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
「良い掛け布団」とは?
快適な掛け布団の条件として挙げられるのは、保温性・吸放湿性・フィット感の高さです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
保温性
快適に眠れる掛け布団の一つ目の条件は、睡眠中に適度な温度を保てることです。快適な睡眠のためには、布団の中が33℃くらいに保たれると良い といわれています。なお、特に寒がりの方や冷え性の方など、布団に入ってすぐに温かさを感じたい場合には、湿気を吸って発熱する「吸湿発熱」の機能がある掛け布団もおすすめです。
吸放湿性
良い掛け布団の条件は、保温性だけではありません。人間は一晩寝ているあいだに、コップ1杯ほどの汗をかくといわれています。特に湿度の高い日本では、湿気を素早く吸って外へ逃がす「吸放湿性」が高い掛け布団がおすすめ。布団の中が蒸れにくいことも、快適な眠りにとって大切なポイントなのです。
フィット感
高いフィット感も、寝心地を良くするために必要となる条件です。フィット感に関する評価は人それぞれ。軽い布団にふわっと包まれる感覚が好きな人もいれば、重い布団にしっかり包み込まれる感覚が好きな人もいますので、自分の好みを加味して選ぶことが大切です。また、寝返りを打ってもスキマができにくいようにキルト加工に工夫が施された掛け布団 もあります。
掛け布団の中綿に使われる素材とその特徴
中綿の素材によって、掛け布団の使い心地やメンテナンス性が異なります。掛け布団に使用されることの多い代表的な素材の特徴を確認しておきましょう。
羽毛
高級布団の素材としても知られる羽毛(ダウン)は、保温性と吸放湿性の高さが特徴で、寒いときはたっぷりと空気を抱き込んで温かく保ち、反対に暑いときには湿気を放出して布団内のムレを防ぎます。
ボリューム感があるのに軽く、体にやさしく沿うようなフィット感があるため、重い布団や圧迫感が苦手な方におすすめです。
羽毛布団のデメリットは、価格が高いことと、品質の差が大きい点が挙げられます。
羽毛布団には、ダウンの割合を示す「ダウン率」や、羽毛の膨らみを評価するダウンパワーなどがあり、この値が高いものほど高級とされています。羽毛布団のメリットをより感じたい場合は、このような羽毛の品質を評価する基準にも注目して選ぶと良いでしょう。
羊毛
羊毛は縮れた毛が絡み合うような構造になっているため、ふんわりとした弾力があり、繊維の間に温かい空気を保つことができる保温性の高い素材です。
吸放湿性にも優れていて、汗を吸収して湿気を逃がしてくれるので、気温が高くなる季節も涼しく眠ることができます。
デメリットは、やや重めなこと。軽い掛け布団が好きな方には不向きといえるでしょう。
また、羊毛は水を含むと縮みやすくなるため、家庭では洗えないものが多いです。干す頻度は少なくて済むものの、風通しの良い場所での陰干しが必要となります。
綿
綿は昔から日本ではなじみ深い素材で、吸水性・保温性が高いのが特徴です。
汗をしっかり吸い込んでくれるので、寝汗が気になる方にもおすすめ。打ち直しができるため、へたりが気になってきたタイミングで行なえば、新品のようにふかふかで清潔によみがえります。1つの布団を長く大事に使いたい方にぴったりです。
デメリットは、ほかの素材と比べて重いことと、放湿性が低いため、定期的に天日干しをする必要があることが挙げられます。
干す時間がなかなか取れない場合は、布団乾燥機を利用して湿気を飛ばすのも良いでしょう。
真綿(シルク)
真綿布団とは、繭を手で引き伸ばしてわた状にしたものを中綿に使った布団です。綿(木綿)と混同されてしまうこともありますが、異なる原料から作られた別のものを指しています。
真綿は吸放湿性が特に高く、保温性も高いため、快適な睡眠環境を保ちやすいのが特徴です。しなやかにフィットし、なめらかでソフトな肌触りであることも、ほかの素材とは大きく異なる点といえるでしょう。
デメリットは水洗いや打ち直し・仕立て直しができないこと。真綿はとてもデリケートな素材で摩擦や紫外線に弱いため、カバーを掛ける・陰干しするなどといった丁寧なお手入れが必要です。
合成繊維
ポリエステルなどの合成繊維は虫が付きにくく、洗濯機で洗えるものが多くあります。汗などで汚れてしまっても気軽に洗えるため、清潔に保ちやすいのが特徴です。
軽いので寝返りが打ちやすく、布団の上げ下ろしや干す際にもラクに持ち運ぶことができます。また、価格がお手頃なのも大きなメリットです。
デメリットは、吸放湿性が低く蒸れやすいため、定期的に干す必要があること。
合成繊維の掛け布団には機能性が高いものも多いので、吸水速乾性のあるものを選ぶのもよいでしょう。
あなたにおすすめの掛け布団はどれ?選び方のポイント
以上のような特徴を持つ素材ですが、心地よく眠るためにはどれを選べばよいでしょうか?ここでは、自分に合った掛け布団を選ぶポイントを、「素材」「厚さ」の2つの点から見ていきましょう。
素材
好みの寝心地は人それぞれに異なり、それにともなって適した素材も変わります。最初に、以下のような寝心地を求める方におすすめの素材をご紹介します。
- 温もりに包まれたい方
温もりに包まれて眠りたい方には、保温性が高い素材の掛け布団がおすすめです。羽毛か羊毛、真綿でできた掛け布団を選ぶのが良いでしょう。
- さらりとした感覚を求める方
寝心地にさらりとした感覚を求める方は、吸湿性が高い素材の掛け布団がおすすめです。羽毛か羊毛、綿、真綿の掛け布団が良いでしょう。
- 軽い布団が好きな方
ふわりと軽い布団が好きな方におすすめなのは、羽毛か真綿、または合成繊維でできた掛け布団です。
- 重い布団が好きな方
重量感のある布団が好きな方もいることでしょう。そのような方には、綿の掛け布団がおすすめです。
- こまめに洗いたい方
寝汗をかきやすい方や小さいお子さまがいるご家庭では、こまめに洗濯ができるものが便利です。その場合は、気軽に洗える合成繊維の掛け布団がおすすめ。
厚み
掛け布団は、厚みによって大きく4種類に分けられます。それぞれに適した季節や用途をご紹介します。
- 肌掛け布団
肌掛け布団は、中綿の量が少なく、最も薄い掛け布団です。夏の暑い時期や、冷房の効いた部屋で少し肌寒く感じるときにおすすめ。
また春先や秋口など、気温が安定しない季節の変わり目には、毛布などと合わせて使用することもできます。
薄くて軽いので管理がしやすく、すぐにサッと出せる気軽さも特徴です。冬場の寒さが厳しい時期に、布団に重ねて温かさをプラスすることもできます。
タオルケットだと少し物足りないけど、厚い布団だと寝苦しい、というときにぴったりです。
- 合掛け布団
合掛け布団は、肌掛け布団と、次にご紹介する本掛け布団の中間くらいの厚みがあります。
肌寒さを感じる春や秋、毛布などと合わせて冬場にも、年間を通じて活躍する機会の多い布団です。冷房で冷えやすい方は夏場に使用することもおすすめ。
合い掛け布団は程良いボリューム感のため、使用しない時期にも収納しやすく、扱いやすい掛け布団といえるでしょう。
- 本掛け布団
冬に活躍する本掛け布団は、中綿の量が多く最も厚みがある掛け布団です。
厚みのある中綿が温かい空気を保って逃がさないので、保温性に優れています。体をしっかり温めてくれるため、寒さの厳しい時期や、冬場に掛け布団1枚で眠りたい方におすすめです。
ただしボリュームがあるので、夏場に保管しておく際はある程度の収納スペースを確保しておく必要があります。
- 2枚合わせ掛け布団
2枚合わせ掛け布団とは、肌掛け布団と合掛け布団を組み合わせた布団を指します。
夏は肌掛け布団、春秋は合い掛け布団、冬は2枚合わせで使用など、季節に応じて使い分けることができるため、1セットあればオールシーズン使える掛け布団です。
2枚で使用すれば本掛け布団のようなボリューム感がありながら、シーズンオフはコンパクトにしまえるので収納にも便利。
「季節ごとにいろいろな布団をそろえるのは面倒……」という方にもおすすめです。
快適に眠れて機能性にも優れたおすすめ掛け布団
快適に眠れるだけでなく、丸洗いできるなど機能の面でも優れたおすすめの掛け布団をご紹介します。
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再生プラスチック使用 洗える掛ふとん
いつでも清潔に眠りたい方におすすめの、洗濯機で洗える掛け布団です。中綿には中空構造糸を使用し、繊維内部まで水を吸収してすっきり洗えます。空気をよく含むため、軽くて温かいのもポイントです。
また、海洋へのゴミ流出を減らすため、回収したプラスチックを再利用して作られています。中綿のポリエステルは流通履歴が追える(トレーサビリティが確保されている)ほか、有害な化学物質の分析試験も実施しているため、安心してお使いいただけます。
自宅で簡単に丸洗いができて、海洋環境への配慮にもつながる掛け布団です。
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組み合わせて1年中使える掛ふとんセット(合掛ふとん+肌掛ふとん)
夏は肌掛ふとん、春秋は合掛ふとん、冬は合掛と肌掛ふとんと、3通りの使い方が可能です。
自宅で洗濯できるので、衛生面にこだわる方にもおすすめです。
まとめ
快適に眠るためには、掛け布団の保温性と吸放湿性、フィット感が大切です。掛け布団の素材によって性能は異なります。
今回ご紹介した選び方のポイントを参考に、自分の好みに合った寝心地の掛け布団を見つけて、心地よい眠りを手に入れてください。