「新生児」はいつまで?育児のポイントと新生児期を楽しく乗り切るコツをご紹介

更新日: 2024.2.19

「新生児」はいつまで?育児のポイントと新生児期を楽しく乗り切るコツをご紹介 ※イメージです。

もうすぐ赤ちゃんが生まれてくる方は嬉しい反面、新生児について知らないことが多く不安な気持ちもあるのではないでしょうか。特に、初産では戸惑うことも多いはずです。

そこで今回は、新生児期の赤ちゃんの特徴や生活サイクル、そして育児の乗り切り方などをまとめました。ぜひ参考にしてください。

「新生児」はいつからいつまで?「乳児」や「幼児」との違いは?

新生児という言葉はよく耳にしますが、いつまでを新生児と呼ぶのでしょうか?

新生児とは、生後4週間までの赤ちゃんのことです。誕生日を0日として28日以降からは「乳児」と呼ばれます。また、日本では法律で満1歳から就学するまでのお子様を「幼児」と定めています。

新生児期の赤ちゃんの生活と育児のポイント

新生児期の赤ちゃんの生活サイクルとは、どのようなものなのでしょうか?また、新生児期の赤ちゃんの育児のポイントについてもご紹介します。

1日の睡眠時間は16時間以上

新生児期の赤ちゃんの睡眠時間は、一日の2/3を占める16時間以上です。まだ昼夜の区別がつかないため、昼間の明るい時間でも寝ていることが多いです。朝になると起きて夜は眠るという睡眠サイクルがなく、一日に何度も寝たり起きたりを繰り返します。

睡眠には個人差がありますが、寝ている時間に脳が発達しているため、たくさん寝ていても心配はいりません。睡眠リズムが整うまでは大変ですが、少しずつ昼夜の区別がついてきます。

授乳間隔は2〜3時間に1回くらい

新生児期の赤ちゃんの授乳間隔は2〜3時間と短く、「指を口元に持っていく」「口を開けておっぱいを探すように顔を振る」などの様子がうかがえるときは、授乳のサインと考えられます。母乳は欲しがるだけ飲ませて大丈夫です。 授乳の頻度は赤ちゃんの発育やママ の母乳の出方などによって、個人差もあります。また、ミルクの場合は3時間間隔を目安に授乳するのが良いでしょう。

排泄は1日に10回以上

新生児期は一日でおしっこを15〜20回、うんちは15回近くすることもあります。新生児期は特にうんちがゆるいため、おむつかぶれを起こしやすいです。赤ちゃんの肌は薄くてやわらかいため、かぶれないよう頻繁におむつの中を確認してあげましょう。

しかし、うんちが多い赤ちゃんがいる一方で3〜4日うんちが出ない赤ちゃんもいます。

新生児の視覚・聴覚・嗅覚

新生児期の赤ちゃんはどのくらいの感覚を持っているのでしょうか?ママのお腹の中、そして生まれてすぐの視覚・聴覚・嗅覚の発達について見ていきましょう。

視力は0.01〜0.02くらい

新生児期の赤ちゃんの視力は0.01〜0.02程度です。認識できる色は黒・白・グレーだけといわれています。ママのお腹の中にいる胎児期から光を感じる機能が発達し始めます。そのため、生まれてからも何か物が近づいてくると目を閉じたり光に反応したりします。

妊娠26週程度から音が聞こえている

赤ちゃんの聴覚は胎児期から発達を始め、妊娠24週頃になると「音」として認識できます。24〜27週頃にはママやパパの声も聞き分けられると考えられています。 お腹をなでながら、ゆっくり話しかけたり絵本の読み聞かせをしたりすることで赤ちゃんとの絆も深まるでしょう。

ママの匂いを嗅ぎ分けられる

新生児期の赤ちゃんはママの母乳の匂いを嗅ぎ分けています。また、ママの匂いもしっかりとわかっています。視力がまだ発達していないため、新生児期の赤ちゃんは聴覚や嗅覚でさまざまなものを認識しているのです。

新生児期から見られる「原始反射」

新生児期から見られる「原始反射」 ※イメージです。

原子反射とは、脳からの指示ではなく外からの刺激によって無意識に反応する動きのことです。

新生児期の赤ちゃんにはいくつかの原始反射が見られます。その種類と動作については以下の通りです。

歩行反射

新生児期の赤ちゃんの足を床に触れるようにして支えると、両足や片足を前後に動かして歩きだすような動きを見せます。生まれてすぐから反応が見られることが多く、これは足踏み反射や自動歩行とも呼ばれます。そして、この自動歩行は生後2~3カ月で徐々に見られなくなります。

把握反射

赤ちゃんの手足に何かしらの刺激を与えると握る動作を見せるのが把握反射です。手は手掌把握反射、足は足底把握反射と呼ばれます。赤ちゃんの手のひらに触れると自然と握り返したり、足裏の親指のつけ根に触れると足の指が内側に曲がったりします。

手掌把握反射は、実際に赤ちゃんが物を握れるようになる3〜4カ月で消失していきます。足底把握反射は9~10カ月まで見られ、消失したあとには つかまり立ちや歩行へつながっていきます。

哺乳反射

哺乳反射とは、赤ちゃんが口の中に入ってきそうなものを吸おうとする原始反射です。

口に何かが触れると探すように首を動かしたり、唇や舌を使って捉えるようとしたりします。また、指や乳首をくわえたときに舌を使ってなめらかに吸うといった3つの反射をまとめた呼び方でもあります。哺乳反射は生後5~7カ月で自然と見られなくなります。

モロー反射

モロー反射とは、赤ちゃんの体を持ち上げて急に下ろすとパッと両手を広げて何かに抱きつくような動きをする反射です。寝ているときや大きな音に反応したときにもモロー反射が見られることがあります。生まれてすぐからはじまり、生後4~6カ月には消失します。

新生児期の楽しみである「新生児微笑」

生まれたばかりの赤ちゃんが微笑んでいるような表情を見せることがあります。「新生児微笑」「生理的微笑」と呼ばれる現象です。何かに反応して笑っているのではなく、反射的に「口角が上がる」「頬が上がる」ことによって微笑んでいるような表情に見えるのです。

赤ちゃんは生きていくために大人に頼らなければなりません。そのため、新生児微笑は親にかわいいと思ってもらえるようにしているという見方もあります。

新生児期の赤ちゃんのお世話を楽しく乗り切るコツは?

赤ちゃんのお世話はママ自身も産後の心身の変化に対応しながら乗り切っていかなければなりません。ここでは、大変ながらも楽しくお世話をするコツをいくつかご紹介します。

周りに頼る

出産という大役を終えたママの体は思っている以上に疲れています。自分一人で赤ちゃんのお世話をしようと身構えるのではなく、頼れる人がいたら積極的に育児へかかわってもらうことが大切です。つらいと感じている間にも赤ちゃんはグングン成長していきます。周りを巻き込みながら、楽しく育児を乗り切りましょう。

泣くのも成長の証と考える

「おむつを替えたばかりなのに」「おっぱいも飲んだのに」とお世話をしても泣くのが赤ちゃんです。ママやパパは常に寝不足状態で赤ちゃんの泣き声に敏感になるのは当たり前です。

お世話をしたのに赤ちゃんが泣いているときには、気にしすぎないようにしましょう。ママやパパに対して泣いているわけではなく、成長に合わせて周囲に反応しながら泣いていると受け止めてみるのも一つです。

すき間時間に自分をいたわる

赤ちゃんのお世話には時間も体力も使います。すべての家事を完璧にこなそうと気負いするのではなく、赤ちゃんが寝たタイミングなどでママやパパも心身を休めましょう。赤ちゃんや家事が気になるかもしれませんが、まずは体を第一に考え、赤ちゃんといっしょに横になるように心がけると少し健やかに過ごせます。

新生児のお世話に必要なグッズをそろえよう!

新生児期の赤ちゃんのお世話に必要なグッズはたくさんあります。出産前後にそろえておきたいものをご紹介します。

まとめ

今回は、新生児とはいつまでのことを言うのか、新生児の育児のポイントや楽しく子育てするコツなどをご紹介しました。ただし、新生児期の赤ちゃんの成長は個人差が大きいものです。そのため、今回の記事に書かれているのはあくまでも成長の目安として考えてくださいね。

赤ちゃんだけでなく授乳中のママもリラックスできる環境を整え、短い新生児期を楽しんで過ごせるようにしましょう。