健康食品の定義や選び方、使い方を詳しくご紹介
更新日: 2024.5.4
※イメージです。
健康の維持や不足しがちな栄養成分の補充などのために、健康食品を利用している方は少なくありません。実際、令和元年の国民健康・栄養調査報告によると、成人男女の3割以上が何かしらの健康食品を摂取しているとのことです。
しかしながら、数多くある健康食品の中から目的にかなう商品を見つけるのは簡単ではありません。
そこで今回は健康食品の選び方や使い方、摂取時の注意点などをご紹介します。
そもそも「健康食品」とは?
最初に健康食品の定義と種類についてご紹介します。
「健康食品」とは?
意外かもしれませんが、いわゆる「健康食品」に法律上の定義はありません。
ただ、厚生労働省では「医薬品以外で経口的に摂取される、健康の維持に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂られている食品全般」を「健康食品」としています。
引用:厚生労働省「いわゆる「健康食品」のホームページ」
なお、国の健康食品に関する制度としては、「保健機能食品制度」があります。これは国が決めた安全性や有効性に対する基準などを満たす食品について、「保健機能食品」と称することを認める制度です。
健康食品の種類
保健機能食品に分類される健康食品とその他の健康食品の違いは、こちらに記載のとおりです。
保健機能食品
保健機能食品は国が決めた安全性や有効性に対する基準にしたがって、食品や栄養成分の機能を表示が可能です。
保健機能食品制度で定められている保健機能食品には「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3種類があります。
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「特定保健用食品(通称「トクホ」)」は体の生理学的機能などに影響を与える関与成分などを含み、特定の保健目的が期待できる旨の表示が許可されている食品です。
表示内容に対する効果や安全性についての審査は国が行ない、それぞれの食品を個別に消費者庁長官が許可しています。
なお、許可された食品には許可マーク(トクホマーク)が表示されています。
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「栄養機能食品」はビタミン、ミネラルなど特定の栄養成分を補給するために利用され、それらの栄養成分についての機能をうたうことができる食品です。
トクホとは違って国の個別審査はなく、すでに科学的根拠が明らかな栄養成分を一定量含む食品であれば、国が定めた表現によって栄養成分の機能を表示できます。
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「機能性表示食品」は事業者の責任のもとに、科学的根拠に則った機能性を表示した食品です。
機能性表示食品はトクホのように個別の許可を受けたものではありませんが、事業者は消費者庁への届け出を行なう必要があります。消費者は対象の商品の安全性や機能性に関する情報を消費者庁の公式サイトから確認が可能です。
その他の健康食品
保健機能食品以外の健康食品は一般的に「サプリメント」「健康補助食品」「栄養補助食品」「自然食品」などさまざまな呼称が付いているものです。いずれも保健機能食品のような機能性などは表示できません。
しかし、健康食品にはその品質や機能を知る手がかりとなるマークが表示されていることがあります。
例えば「JHFAマーク」は、公益財団法人日本健康・栄養食品協会の審査基準を満たす食品のみに付与されるマークです。
同協会では製品の品質はもちろんのこと、製品設計・製品規格・原料規格・製品表示・製造工程などを審査し、認定の可否を判断しています。
また、一般社団法人日本健康食品認証制度協議会による「JCAHF認証マーク」は健康食品の品質や安全性の確保に重要な第三者認証の公正性と公平性を示すものです。
JCAHF認証マークが付いている健康食品は独立した第三者機関によって品質や機能に関する審査や認証を受けていると評価できます。
健康食品の選び方
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次は健康食品の選び方をご紹介します。
保健機能食品を選ぶ
ドラッグストアなどではさまざまな健康食品が販売されていますが、どれを選ぶべきか迷ったら保健機能食品の利用を考えてみてください。
保健機能食品は国が定めた安全性と有効性に関する基準などにしたがって機能性が表示されている食品です。
そして、保健機能食品のパッケージには、「栄養成分の量および熱量」「1日当たりの摂取目安量」「摂取の方法」「摂取する上での注意事項」が表示されています。
このように、国や事業者により安全性や機能性が裏付けられており、また、正しく利用するために必要な情報が表示されている保健機能食品は信頼がおける健康食品といえるでしょう。
認定マークやGMPマークの付いている商品を選ぶ
保健機能食品以外の健康食品の利用を考えている場合は先述の日本健康・栄養食品協会などによる認定マークが付いている商品や、「GMPマーク」が付いている商品を選ぶことをおすすめします。
日本健康・栄養食品協会による認定では、食品や医薬品にかかわる学識経験者が、最新の科学的知見や法規制に則って厳正な審査を行ない、認定の可否を判断します。そして、認定された食品には「JHFAマーク」の表示が認められます。
一方、GMPマークは、厚生労働省の「健康食品GMPガイドライン」に基づいて認定された国内工場で製造された製品のみに付与されるものです。
GMP認定工場では適正な品質管理が行なわれているため、GMPマークの付いている商品は一定の品質が確保されています。
健康食品を活用する際の注意点
健康食品はあくまで「食品」ですが、摂取にあたってはいくつかの点に注意が必要です。健康食品を正しく利用するために、こちらの点には特に注意してください。
摂りすぎに注意する
健康食品を利用する際には、メーカーが定める摂取目安量を守ってください。
たとえ国や事業者により機能性が裏付けられている食品でも、過剰に摂取すると健康に悪影響がおよぶおそれがあります。
また、複数の健康食品を同時に摂取するのもおすすめできません。
健康食品を複数摂取した場合の相互作用は、ほとんど解明されていないためです。
健康被害を防ぐためにも、複数の健康食品を一度に摂取するのは避けてください。
薬の代わりではない
健康食品は錠剤やカプセル状の商品も数多くあり、健康に良いとされる効果がうたわれているものもあります。
しかし、健康食品は薬ではなく食品です。医薬品のように病気を治療する効果は期待できません。また、健康食品に頼りすぎると、適切な治療の機会を失うおそれがあります。
健康食品は薬の代わりにならないことをしっかりと理解し、適切な使用を心がけてください。
薬との併用は医師や薬剤師に相談する
健康食品と薬を併用すると相互作用で薬の効果が弱くなったり、副作用が出やすくなったりする場合があります。
実際、健康食品に含まれるビタミン類やミネラル類で薬の効果が変わるおそれがあるとの指摘もあります。
したがって、薬を飲んでいる場合は健康食品の摂取を避けてください。やむを得ず健康食品を利用する場合は、摂取する前に医師や薬剤師に相談することが必要です。
健康食品は正しく使おう
健康食品は食品の一種ですが、誤った方法で使用すると効果が得られないばかりか健康を害するおそれがあります。
そのため、摂取後に体調不良などがあらわれた場合は、使用を中止して医師に相談してください。
特に食品アレルギーがある場合は要注意です。ご購入の際は、事前に原材料をチェックしてアレルギー原因物質が入っていないことを確認してください。
もっとも、日々の健康のためには、栄養バランスの良い食事と運動、そして休養が欠かせません。特に食生活は、主食・主菜・副菜を基本にバランスの良い食事を心がけることが大切です。
健康食品はあくまで補助的な食品にすぎないことを念頭に置き、普段の食事で不足しがちな栄養素や目的にかなう栄養成分を含む商品を選んでください。
なお、病気にかかっている場合や薬を服用している場合は、健康食品を摂取する前に医師・薬剤師などに相談してください。情報が不足している場合は、製造・販売企業などにも確認することをおすすめします。
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まとめ
健康食品にはいくつかの種類があり、不足しがちな栄養素の補給や整える効果が期待できる商品もあります。
しかし、健康の維持・増進の基本は「栄養バランスのとれた食事・適度な運動・十分な休養」です。健康食品の摂取と併せて食生活や生活習慣を改善し、より健康な毎日を目指してください。