間違って接着した場合も安心!失敗しない状況・種類別の接着剤の剥がし方
更新日: 2024.5.8
間違えて手や指に接着剤が付き、なかなか取れなくて困った経験ってありますよね。接着剤の剥がし方は接着剤の種類によって違いがあります。
今回は状況・種類別に接着剤の剥がし方の他、おすすめ商品をご紹介します。
種類別!接着剤の剥がし方
接着剤は種類によって剥がし方は異なります。また、固まる前と固まった後でも剥がし方が異なる場合が多くあります。
ここでは7種類の接着剤別の剥がし方をご紹介します。
のり
のりは「紙用スティックのり」など、主に紙の貼り付けに使う種類です。のりは乾いてしまう前であれば、水やお湯で洗い流せます。乾いた後はお湯に浸してのりをふやけさせた後でこすり落とします。
水性・木工用接着剤
水性・木工用接着剤は「ボンド木工用」や「セメダイン木工用」などが該当します。乾く前であれば、水で洗い流すほか、水で濡らした布で拭き取れます。乾いて固まった後は、お湯に浸して接着剤をやわらかくしてからこすり落とすことができます。
シアノアクリレート系瞬間接着剤
シアノアクリレート系瞬間接着剤は「アロンアルファ®」などが該当します。空気中の水分や接着するものの表面に存在する水分と反応して秒単位で固まる点が特徴です。
固まる前であれば、アセトンを含んだ剥がし液や除光液を含ませた布で拭き取れます。それでも取れないときは紙やすりでこすったり、ナイフなどでこそぎ落としたりすれば落ちることがほとんどです。また1~2時間煮沸することでも剥がせます。
溶剤系接着剤
溶剤系接着剤はゴム系の素材や樹脂素材を有機溶剤で溶かして作られた接着剤で、プラモデル製作などに使われます。接着するプラスチックを溶かして素材同士を接着するため、固まった後は接着剤を剥がすというよりも削らなければなりません。カッターや紙やすりなどで表面を削って剥がす方法のほか、ハンマーなどで衝撃を与えたり熱を加えたりする方法もあります。
固まる前であれば、ベンジンや薄め液などを含ませた布で拭き取れます。
エポキシ樹脂系接着剤
エポキシ樹脂系接着剤はエポキシ樹脂を主成分とする2液を混ぜ合わせて使用するタイプの接着剤です。強度が高く、耐熱性や耐久性にも優れていることから、割れた陶器のカップを修繕したり、金属の接着に使われたりしています。
固まる前であれば塗料の薄め液やアルコール、ラッカーシンナーなどで拭き取れます。ただし、これらの液体は引火しやすいほか、皮膚への刺激が強すぎるため、使用する際は注意が必要です。
固まった後は基本的に取れませんが、どうしても取りたいときは、紙やすりやカッターで削り取るか、熱や衝撃を加えると取ることができます。
合成ゴム系接着剤
合成ゴム系接着剤は合成ゴムを主成分とした接着剤で最初の接着力が強力な点や、接着後も弾力性や柔軟性のある点が特徴です。固まる前であれば、アセトンやトルエン、シンナーなどで拭き取ると剥がせます。ただし、これらの液体を使用する際は十分な換気が必要です。固まった後の場合はカッターや紙やすりなどを使うか、熱や衝撃を加えることで取ることができます。
変成シリコーン系強力接着剤
変成シリコーン系強力接着剤は変成シリコーンポリマーを主成分とした反応硬化タイプの接着剤で、硬化後は弾性のあるゴム状になります。建築物などで使用されるケースが多く、耐熱性が高く適当な溶剤もないため、固まった後は剥がすことが困難です。カッターや紙や
すりなどで削り取るくらいしか取る方法がありません。固まる前に手に付いた場合であれば、拭き取ってからお湯とせっけんで洗い落とせます。
状況別!接着剤の剥がし方
次は手や指に付いた場合など状況別の接着剤の剥がし方をご紹介します。
手や指に付いてしまった場合
指などに付いた場合は基本的にお湯につけて時間をかけてゆっくりともむように洗います。すぐに取れなくても焦らずにゆっくり剥がすことがポイントです。無理やり剥がそうとすると、皮膚が傷ついてしまうこともあるため注意してください。
また、商品によっては専用の剥がし液があるなど、適切な剥がし方もあるため、使用した商品の取り扱い説明書や公式ホームページなどを確認しておくことが大切です。
衣類に付いてしまった場合
衣類に付いた場合は のりや水性・木工用接着剤であれば、お湯とせっけんでもみ洗いすれば落とせる可能性があります。その他の接着剤のときは剥がし液や除光液などを含ませた布や綿棒などを使い、シミ抜きの要領で接着剤が付いた部分を叩いて落とします。
ただし、接着剤が布に付くと完全な除去が難しいため、接着剤を使うときは汚れても良い服での作業をおすすめします。
プラスチックに付いてしまった場合
プラスチック製品に付いた場合は紙やすりを使って剥がすほか、沸騰したお湯にプラスチックを浸して剥がす方法があります。剥がし液や除光液は液体に含まれるアセトンがプラスチックを溶かすため使ってはいけません。
作業を行なう際は、紙やすりで周りを傷つけないようにマスキングテープで保護しておくことをおすすめします。
木材や金属、ガラスに付いてしまった場合
木材や金属、ガラスに付いた場合はアセトンを含む剥がし液や除光液を使うと落とせます。ただし、使用した部分の風合いが変化するケースがあるため、目立たない部分で試してから使うことをおすすめします。
剥がし液などで剥がれないときは、カッターや紙やすりで削り取る方法もあります。
種類別のおすすめ接着剤をご紹介
イオンスタイルオンラインではさまざまな接着剤をご用意しています。おすすめ商品をご紹介します。
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トンボ鉛筆 スティックのり 消えいろピット
紙の貼り付けなどに適したのりです。のり色がブルーのため はみ出しによる汚れや塗り残しによる剥がれが起きにくい点が特徴です。色は乾くと消えます。
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コニシ ボンド 木工用
水性・木工用接着剤です。木の接着に使えるだけでなく、布や紙の接着など幅広く使えます。ただし、耐水性が必要な場面では使えません。
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TOPVALU(トップバリュ) 瞬間接着剤
TOPVALU(トップバリュ)のシアノアクリレート系瞬間接着剤です。手芸、工作、プラスチック、ゴムなど幅広い材質に使用できます。
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セメダイン スーパーXハイパーワイド
変成シリコーン系強力接着剤です。ほかのタイプでは接着しにくいポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)の固定にも使えます。硬化後はマイナス40度から90度までの幅広い環境に対応できます。
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コニシ ボンド クイック5 15gセット
2液を混合して使うエポキシ樹脂系接着剤です。金属や陶磁器のほか、石やコンクリートの接着にも使えます。混合後は5分で硬化が始まり、気温20度の場合15分以上固定することで約40分後にはほぼ実用強度に達します。
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コニシ ボンドG17 20mL
溶剤系接着剤です。合成ゴムや皮革、金属板、木、硬質プラスチックなど幅広い材質の強力接着に適しています。乾きが速いため仮止めが不要な点も特徴です。
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コニシ ボンド 高性能コンクリート用20mL
変成シリコーン系強力接着剤です。屋内外のコンクリートの接着に適しています。ガーデニングのレンガやブロックなどでも手軽に接着できます。接着だけでなくひび割れや隙間の補充にも使えます。
まとめ
接着剤は のりや水性・木工用接着剤、瞬間接着剤だけでなく溶剤系や合成ゴム系などさまざまな種類があり、剥がし方も種類によって異なります。また、手や指に付いた場合と衣類に付いた場合でも剥がし方が変わってきます。誤って接着してしまった際には、今回ご紹介した剥がし方を参考にしてみてください。