万年筆の使い方インクの入れ方や自分に合う万年筆の選び方もご紹介

更新日: 2024.6.7

万年筆の使い方インクの入れ方や自分に合う万年筆の選び方もご紹介 ※イメージです。

万年筆を使ってきれいな文字を書くためには、正しい使い方を実践することが大切です。また、万年筆には非常にたくさんの種類があります。そのため、きれいな文字を書くために使い勝手の良い万年筆を手に入れるためには選び方にこだわることも大切になります。

今回は万年筆の使い方の基礎知識として、インクの入れ方と書き方をご紹介します。後半では万年筆における一般的な4つのペン先と自分に合う万年筆を選ぶ際のポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

万年筆インクの入れ方

万年筆を使うためには、まず本体にインクを入れる必要があります。万年筆はインクの入れ方によってカートリッジ式とコンバーター式という2種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

カートリッジの装着方法

カートリッジ式の場合は万年筆から蓋、胴の順でパーツを外します。メーカーによっては胴を軸と呼ぶこともあります。

カートリッジの凹んでいる側を万年筆に差し込みます。このときの注意点はペン先を上に向けた状態で差し込むことです。万年筆によっては硬くて差し込みにくいものもありますが「回しながら差し込む」や「強くつまむ」などのやり方で行なうと、カートリッジやペン先が破損する可能性があるためです。

カートリッジを差し込んだら、万年筆に胴をはめ直します。しばらくすると、インクがペン先に吸い上げられて文字が書ける状態になります。

コンバーターによるインクの吸入方法

コンバーターとは瓶からインクを吸い入れるための吸入器です。プッシュ式や回転式といった複数の種類があります。

コンバーター式の場合は万年筆から蓋、胴の順でパーツを外した後、コンバーターを真っ直ぐ差し込みます。その後ペン先が取り付けられている首の先端部分までインクの瓶に浸す流れが基本です。

プッシュ式の場合はノブを5~6回押してインクを吸入します。回転式の場合はツマミを左に回してコンバーター内にあるピストンを下げ、ペン先がインクに浸ったら、右へと回しながらインクを吸入していきます。

吸入後はペン先と首部分に付着したインクをきれいに拭き取ります。なお、ペン先をインクの瓶に浸す際には、瓶底に当たらないように注意しましょう。

万年筆の使い方(書き方)

万年筆の使い方(書き方) ※イメージです。

万年筆できれいな文字を書くためには正しく使うことが大切です。

万年筆はペン先の刻印がある面を上にして持ちます。中指の上に万年筆を置いて、親指と人差し指で優しく持つイメージです。

万年筆で文字を書くときの角度は他のペンを持つときよりもやや寝かせ気味にするのがポイントです。45~60度の角度が適しています。寝かせ気味にすることで、太い文字が書けるようになります。

万年筆は紙の上にペン先を置いただけでインクが出る仕組みです。文字を書くときに強い力を入れる必要はありません。紙の上でペン先を滑らせるようなイメージで力を抜いて文字を書いていきます。

ボールペンを使うような感覚であまりにも強い筆圧で書いた場合はペン先が曲がったり開いたりすることがあるため注意が必要です。

万年筆における一般的な4つのペン先

万年筆のペン先は紙と接する部分のことです。ペン先のサイズによって、文字の字幅が決まります。

ペン先の種類や実際の字幅は生産国やメーカーによって異なります。ここでは多くのメーカーで取り扱われている4種類のペン先の特徴をご紹介します。実際に万年筆を購入するときは、各メーカーの公式サイトなどを確認してください。

極細(EF:エクストラファイン)

極細は細かい文字が書けるペン先です。手帳や簿記の記帳用などに適しています。ペン習字で使われることも多いタイプです。ペン先がかなり小さく硬めであることから、人によっては引っかかる印象を受けるかもしれません。

細字(F:ファイン)

ノートや日記、履歴書、手紙と幅広い用途に適したペン先です。一般的な細字用のペン先です。1枚のページにたくさんの文字を書くときにおすすめです。やや立てて持つと、きれいな文字が書きやすくなります。

中字(M:ミディアム)

定番のペン先で、いわゆる中字用になります。汎用性が高く、少し大きめの文字を書く人にもおすすめです。インクの出も良く、初心者の方でも使いやすいペン先と言えます。

太字(B:ブロード)

いわゆる太字用です。手紙の宛名書きや文章の校正などにおすすめです。サインやチェックが多いエグゼクティブ層からも人気があります。一般的な字幅ではありませんが、のびのびと文字が書けるペン先になります。

自分に合う万年筆の選び方

万年筆を上手に活用するためには、たくさんの種類から自分のライフスタイルや好みに合うものを選ぶことが大切です。ここでは初めて万年筆を選ぶ方のために、自分に合う万年筆を選ぶ際のポイントをご紹介します。

使うシーン

万年筆を選ぶ上で最初に考えたいのは、自分が「何の用途で万年筆を使いたいのか?」ということです。先述のとおり、万年筆はペン先によって字幅やおすすめの用途が異なります。

自分に合うペン先を選ぶためには、ペン習字用・手帳用・サイン用などの用途を最初に考えることが重要です。また、友人などにプレゼントする場合は その人の書き癖や「どういうシーンでペンを使っているか?」を考慮することも大切になります。

予算

万年筆の価格は1,000円以下で買えるものから100万円以上する高級品まで、さまざまな商品があります。1万円以下で購入できる商品は特殊ステンレス製のペン先であることがほとんどです。一方で、合金製のペン先を使った万年筆は1万円を超えるケースが大半となります。

予算を最初に決めておくと、販売サイトでの検索や店員さんへの相談もしやすくなります。

インクの入れ方

インクの入れ方はカートリッジ式とコンバーター式の2種類があります。また、コンバーター式の中には、プッシュ式や回転式などのタイプがあります。

万年筆を手軽に使いたい人には、カートリッジ式がおすすめです。一方で、コンバーター式にはインクを自分で吸入する楽しみがあります。

ペン先の素材

万年筆のペン先の素材は大きく分けて「金の合金」と「ステンレススチールなどの特殊合金」という2種類あります。一般的には、金合金のものを「金ペン」、特殊合金のものを「鉄ペン」や「スチールペン」と呼んだりします。

ペン先の素材は万年筆の価格や書き心地にも関係する項目です。金には「14金」「18金」「21金」などがあり、金の含有量が高ければ価格も上がりやすい傾向があります。

また、金のペン先はやわらかく、自分好みの万年筆に育てられます。修理・調整がしやすいこともメリットです。一方で、ステンレススチールのペン先はタッチが硬めです。修理・調整が難しい代わりに、買い替えしやすい価格帯でもあります。

メーカー

万年筆はセーラー万年筆やモンブラン、ラミー、パイロットなど、さまざまなメーカーで製造されています。書き味やペン先の種類はメーカーによって異なるため、複数ある万年筆の中から自分好みのメーカーを見つけるのも一つの方法です。

デザイン

書き心地などにあまりこだわらないのであれば、お洒落なデザインの万年筆を選ぶのもおすすめです。良質な木材を使ったものや、螺鈿・漆塗りなどが施されたものの場合は値段は少し高くなります。軸からインクの色が見えるスケルトンタイプも人気です。

書きやすいおすすめ万年筆のご紹介

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万年筆の書き味を試してみたい場合は数百円で買えるリーズナブルな商品から使ってみるのもおすすめです。

また、イオンスタイルオンラインでは、カートリッジ式のカラーインクもお取り扱いしています。多彩な種類の中から自分に合う万年筆を見つけたい方は ぜひイオンスタイルオンラインをチェックしてみてください。

まとめ

万年筆を使ってきれいな文字を書くためには、自分に合う商品を選んだ上で、今回ご紹介した使い方を実践していくことが大切になります。

これから初めて万年筆に挑戦する場合はお手頃な商品も取り扱っているイオンスタイルオンラインをぜひご利用ください。1本数百円の万年筆から使い始めて、慣れてきたら金のペン先を使ったモデルにステップアップしていくのもおすすめです。