礼服とビジネススーツの違いは?
見分け方や礼服を選ぶときのポイントをご紹介

更新日: 2024.12.18

礼服とビジネススーツの違いは?見分け方や礼服を選ぶときのポイントをご紹介 ※イメージです。

「礼服と黒のビジネススーツの違いがわからない」「どのように使い分けるべきなのか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。冠婚葬祭で着用される礼服には格式や種類があり、正しい知識を身に付けておかないと状況によっては恥ずかしい思いをする恐れがあります。礼服の基礎知識を知り、シーンにふさわしい装いにすることが大切です。

今回は礼服の種類やビジネススーツとの違い、礼服を選ぶときのポイントなどをご紹介します。

そもそも礼服とは?礼服の3つの種類

一般的に結婚式や葬儀などの冠婚葬祭で着られる服のことを礼服と呼びます。また、礼服は公的なイベントなどのフォーマルな場面でも着用されます。礼服を着る機会は年齢を重ねるごとに増えていくため、礼服に関する基礎的な知識は早めに身に付けておくのが良いでしょう。

礼服には「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3つの種類があります 。

ここでは、格式ごとの礼服の特徴をご紹介します。

正礼装

3種類の礼服の中でも格式が高いのが正礼装です。結婚式では主役の新郎やご両家の父親が着用することが多いです。

正礼装にはモーニングコート(モーニング)や燕尾服(テールコート)などの種類があります。モーニングコートは短くカッティングされた前裾と膝まで伸びる長い後ろ裾が特徴の礼服です。燕尾服はジャケットの後ろ裾がツバメの尾のように2つに分かれています。

2種類の正礼装は時間帯によって使い分けられます。冠婚葬祭が昼間に行なわれる場合はモーニングコート、夕方から夜の場合は燕尾服を着用するのがマナーです。適切な服装が切り替わる時間は夏場が午後6時、冬場は午後5時が目安です。

準礼装

準礼装は正礼装に次いで格式が高い礼服です。結婚式では主賓クラスやスピーチを担当するゲストなどが準礼装を着用します。

準礼装の場合は昼はディレクターズスーツ、夜はタキシードです。ディレクターズスーツは黒の背広とコールパンツの組み合わせで、重役クラスにふさわしい服装と言えます。さらに、グレーのベストやウイングカラーシャツなどを合わせるのがディレクターズスーツの正式な装いです。

タキシードはフォーマルなパーティなどで着用されることが多い服装で、ジャケットの襟はヘチマ型のショールカラー、もしくは襟先がとがったピークドラペル です。黒の蝶ネクタイを合わせるのが正式であることから、ドレスコードで「ブラックタイ」とも呼ばれます。

略礼装

略礼装は礼服の中では格式が低く、結婚式では一般のゲストが着る礼服です。主にブラックスーツやダークスーツを指します。ドレスコードで「平服」を指定されている場合、この略礼装を着用します。

正礼装や準礼装と異なり、略礼装に昼と夜の区別はありません。略礼装ではスーツのオーソドックスな着こなしを基本として、着用シーンに応じてコーディネートを変えるのが一般的です。

例えば、結婚式の場合は白またはシルバーのネクタイ、葬儀の場合は黒のネクタイを合わせます。華やかなシーンならグレーのベストやポケットチーフなどを取り入れることでドレッシーな印象を演出できます。

礼服とビジネススーツの違い

礼服とビジネススーツの違いは生地やデザインなどのポイントごとに確かめるとわかりやすいです。ここでは、礼服とビジネススーツの違いを3つの項目に分けてご紹介します。

生地

礼服と黒のビジネススーツは生地の色の深さが異なり、礼服のほうが深い黒色をしています。礼服の生地は真っ黒で光沢がなく、特に高級なものは何度も黒染めを重ねることでより深みのある黒に仕上がっています。太陽光に当てて見比べると色の深さの違いがはっきりとわかります。

生地の素材も両者では異なります。礼服はウール100%が基本ですが、ビジネススーツにはポリエステル混 の素材なども採用されています 。機能性重視のビジネススーツと礼節を重んじる礼服とでは着用の目的が異なることから素材も変わってくるのです。

デザイン

礼服とビジネススーツではデザインのディテールも異なります。ジャケットの下襟(ラペル) は礼服ではピークドラペル、ビジネススーツではノッチドラペルが採用されることが多いです。

また、ビジネススーツでは動きやすいようにセンターベントやサイドベンツが入っています。センターベントはジャケットの後ろ裾の真ん中に入った切れ込みで、サイドベンツは両側面に入った切れ込みです。一方、礼節を重んじる礼服は基本的に切れ込みのないノーベントです。

その他、ビジネススーツではカジュアルなAMFステッチが採用されることもあります。AMFステッチとは襟のフチなどに入る手縫い風のステッチのこと です。対して、フォーマルな礼服にAMFステッチが採用されることはあまりありません。

シルエット

礼服のシルエットは、ゆったり感が出るように仕立てられていて、ビジネススーツは細身な傾向があります。両者のシルエットに差があるのは、それぞれの着用頻度が異なるためです。

礼服を着る機会は多くても年に数回程度で、一度購入すると通常は長い期間着ることになります。購入から時間が経ち、体型が変わっても着られるように礼服はゆったりとしたシルエットで仕立てることが多い理由です。

一方、ビジネススーツは着用頻度が高く消耗の早いアイテムです。比較的頻繁に買い替えることから長期での体型変化を考慮する必要があまりなく、トレンドに合わせたシルエットで仕立てる場合が多く見られます。

礼服を選ぶときのポイント

礼服とビジネススーツの違いは?見分け方や礼服を選ぶときのポイントをご紹介 ※イメージです。

ビジネススーツに比べると、長期間着ることになる礼服を購入する機会は多くありません。礼服の選び方を間違えると冠婚葬祭へ出席するたびに恥ずかしい思いをしてしまう恐れもあります。そのため、礼服はポイントを押さえて慎重に選ぶことが大切です。

ここからは、礼服を選ぶときの5つのポイントをご紹介します。

オールシーズンのものを選ぶ

礼服は季節を問わず着用する機会があるため、最初はオールシーズン対応できるものを選ぶのがおすすめです。生地は厚すぎず、薄すぎないものを選ぶと年間を通して冠婚葬祭に対応できます。

仕立てた上で「夏の暑さには耐えられない」と感じたら、必要なタイミングでサマーフォーマルを仕立てることをおすすめします。サマーフォーマルは通気性に優れた汗を吸収してくれる素材が使われているので、暑い季節でも快適に着用できます。

長く着ることを意識する

先述のとおり、礼服は多くの場合一度仕立てたら長期間着ることになります。着用頻度が少ないことを見越して、5~10年は着られるものを選ぶと結果的に出費を抑えられるでしょう。

なお、礼服を長期間着るためには、上質な生地にこだわることが重要 です。すぐに生地がへたらないような上質な礼服を仕立て、丁寧なメンテナンスを行なうことがおすすめです。

ただし、値段が高ければ良いというわけではありません。礼服の価格は幅が広く、1万円台のものから数十万円のものまで多くの選択肢があります。選ぶときのポイントは、自分の年齢や立場に見合った礼服を選ぶことです。長く着ることを考慮しつつ、無理をせずに身の丈に合った価格の礼服を購入すると良いでしょう。

流行のシルエットは避ける

ビジネススーツは細身やクラシカルデザインなどトレンドを意識して仕立てることが多く見られます。着用機会の多いビジネススーツならトレンド感も重要な要素のひとつです。

礼服の場合はトレンドを取り入れると、数年後の着用時には流行遅れになってしまっている恐れがあります。5~10年着用することを見越して流行のシルエットは避けて仕立てるのが無難です。

なお、定番のシルエットやデザインは流行ではなく年代によって変わってきます。例えば、若い方なら2つボタンのシングルなど、ミドルシニアならダブルブレストなどを選べば年齢相応で似合うはずです。

シャツやネクタイにも注意する

礼服の印象は合わせるシャツやネクタイも変わってくるので注意しなければなりません。礼服に合わせるシャツは白無地が基本で、襟はオーソドックスなレギュラーカラーやウイングカラーなどが無難です。

ネクタイは結婚式ならシルバーや白などが一般的で、ポケットチーフを挿して華やかさを演出するのも良いでしょう。春はピンク、秋はオレンジなど、淡い色のネクタイで季節感を表現する方法もおすすめ です。

葬儀の場合は黒のネクタイにストレートチップなどのフォーマルな黒い革靴を合わせます。ただし、光沢のある生地を使ったネクタイや柄の入ったネクタイは避けてください。ネクタイピンやカフスボタンなどの光るアクセサリーもマナー違反となりますのでご注意ください。

体型の変化に対応できるものを選ぶ

礼服は基本的にゆったりとしたシルエットで仕立てるものですが、それでも大きな体型変化には対応できない場合があります。礼服を長く着ない間に体型が大きく変化し、着られなくなって買い替えるケースも少なくありません。

このような事態が起こらないように、体型の変化に対応できる礼服を選ぶと良いでしょう。特に変わりやすいのはウエストのサイズですので、そこをアジャスター(金具)で調整できるかどうかなど、購入時に確認しておくことをおすすめします。

礼服にアジャスターが付いていなくても、お直しでウエストサイズを変えてもらえる場合もあります。買い替えを検討する前に、購入した店舗やリフォームショップで相談してみてはいかがでしょうか。

おすすめのフォーマルスーツのご紹介

急な葬儀などに参列するためにも、フォーマルスーツを用意しておく必要があります。イオンスタイルオンラインでは冠婚葬祭で着られるフォーマルスーツを取りそろえています。

ウール100%のスーツ や結婚式で着られるおしゃれなダークスーツなど、商品のバリエーションも豊富です。アジャスター付き でウエストのサイズを調節できる商品やオールシーズン対応 の商品もご用意しています。

冠婚葬祭で着られるスーツを探している方は、こちらをご覧ください。

まとめ

礼装は格式別に3種類あり、立場や場面に応じて着用するべき種類が異なります。また、最も格式が低い略礼装でも黒のビジネススーツとは生地やデザインなどの点で違いがあります。黒のビジネススーツを礼服として使う場合、状況によってはマナー違反で失礼な印象を与えることもありますので注意が必要です。

着用頻度が低い礼服は基本的に長期間着ることになります。体型変化を考慮する、流行のシルエットは避ける といったポイントを意識しながら、長く着用できる礼服を選んでみてください。