チャイルドシートを助手席に設置しても大丈夫?法規制や安全性、取り付けのポイントをご紹介
更新日: 2024.12.28
※イメージです。
小さなお子様を自動車に乗せて運転するときは、チャイルドシートの使用が義務とされています。その際、「目が届きやすい助手席に設置したいけれど、法律的にはどうなのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、チャイルドシートの助手席での使用は法規違反ではありません。しかし、後部座席と比べると安全面でのリスクがあります。
今回は自動車にチャイルドシートを設置する際の法的規制と助手席で使用する時のリスク、より安全な設置場所と取り付け方法をご紹介します。後半では、どうしても助手席に取り付ける場合の注意点や、チャイルドシートの種類をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
助手席にチャイルドシートを設置する際の法的規制とリスク
最初にチャイルドシートの使用に関する法的規制と、助手席へ設置する際のリスクについてご紹介します。
道路交通法に基づくチャイルドシート使用時のルールとは
道路交通法では6歳未満のお子様を自動車に乗せて運転する際はチャイルドシートを使用しなければならないと定められています(※)。 違反した場合は「幼児用補助装置使用義務違反」となり違反点数が1点加算されます。
ただし、次のような理由でチャイルドシートの使用が難しい場合は免除されます。
- ●自動車の構造上、チャイルドシートの固定ができないとき
- ●病気やけがでチャイルドシートが利用できないとき
- ●肥満などでチャイルドシートが体格に合わない とき
- ●バスやタクシーを利用するとき
その他、定められたやむを得ない状況では着用が免除されることがあります。
※出典:道路交通法第71条の3第3項
チャイルドシートの助手席での使用は違反ではない
先にご紹介したように、6歳未満のお子様を自動車に乗せて運転する際はチャイルドシートの使用が法律で義務付けられていますが、取り付ける位置までは決められていません。そのため、助手席で使用すること自体は法規違反ではありません。
ただし、助手席での使用はリスクがあることから、より安全性の高い後部座席に設置することが推奨 されています。
助手席にチャイルドシートを設置する危険性
エアバッグが装備されている自動車の場合、助手席にチャイルドシートを取り付けるのはリスクが高いため、おすすめできません。
一般的にエアバッグは成人の平均身長を基準に、シートベルトを正しく装着することを想定して設計されています。 自動車が衝撃を受けた際に急激に膨らみ、運転席や助手席に乗っている人がハンドルやダッシュボードなどの固い部分に直接ぶつかってしまうのを防ぎます。
チャイルドシートを助手席に設置した場合、エアバッグが作動した際にお子様が挟まれてしまう可能性が高いため危険です。事故の衝撃自体は小さいケースでも、開いたエアバッグの衝撃が直接加わり、大きなけがにつながる恐れもあります。
また、正面から衝突があった場合、フロントガラスの破片でけがをする可能性もあるため、安全運転を心がけることはもちろん、チャイルドシートの設置場所にも十分配慮することが大切です。
チャイルドシートの設置場所と安全な取り付け方法
※イメージです。
万が一の事故からお子様を守るため、チャイルドシートはより安全性の高い場所に正しく設置することが重要です。ここからは、リスクを最小限に抑えるチャイルドシートの設置場所と安全に取り付けるためのポイントをご紹介します。
チャイルドシートは後部座席への設置がベスト
先にご紹介したように、チャイルドシートを助手席で使用すると、事故の際にエアバッグによる衝撃でお子様がけがをする危険があります。そのため、より安全な後部座席への取り付けが国土交通省および警察庁からも推奨されています。
後部座席ではエアバッグによる被害がなく、チャイルドシートの位置が車体の中央になるので、前後の衝突からお子様の身を守りやすいといったメリットがあります。6人以上乗車ができるワゴンタイプであれば、3列目よりも2列目のほうがより安全です。
また、お子様を自動車に乗せ降ろしする際の安全性を確保することも大切です。そのため、歩道側に当たる後部座席の左側 に設置すると良いでしょう。
チャイルドシートを安全に取り付けるためのポイント
チャイルドシートを前向きに設置する場合は自動車の背もたれとチャイルドシートの背中側を隙間なく付けるのがポイントです。ぴったり密着させることで、自動車の揺れによるぐらつきが抑えられて安定感が増します。
シートベルトを通してしっかり固定したら、チャイルドシートの上部を前方向に引いて揺れがないかを確認してください。その際の揺れ幅は3㎝以内 が目安です。
チャイルドシート固定機構(ALR機能)が付いたシートベルトの場合、シートベルトを最後まで引き出してから固定するとゆるみにくくなります。
後ろ向きの場合は車両の座面とチャイルドシートの底面、後部座席の背もたれとチャイルドシートの先(足もとの部分)が隙間なく接しているかを確認して、シートベルトでしっかり固定します。その後は前向きの場合と同様に、ぐらつきが起きないかをチェックしましょう。
また、前の座席はチャイルドシートと接するように後ろまでスライドさせておくことがポイントです。ぴったり付けられない場合は座席を前方まで移動させて前座席とチャイルドシートをできる限り離しておきます。これは、事故の際に前の座席が後ろに下がったときの衝撃や押し出しを防ぐのが目的です。
取り付け方法は製品によって異なる場合がありますので取扱説明書も確認してください。
どうしても助手席にチャイルドシートを設置したい場合の注意点
チャイルドシートを後部座席に設置した場合の安全性が高いことはメリットですが、お子様と直接目を合わせたり、何かあった際にすぐ手を差し伸べたりすることはできません。特に体調不良でお子様の様子を確認しながら運転したいときや、お子様が大泣きしてしまう場合などは、助手席に設置したほうが都合の良い場合もあるでしょう。
このような理由からチャイルドシートを助手席に設置する場合は次の点に注意してください。
- 助手席のシートをできる限り後方へ下げる
万が一エアバッグが作動してしまったときの衝撃を和らげるため、エアバッグとチャイルドシートとの間隔を確保しましょう。
- 前向きに取り付ける
後ろ向きの場合、事故の際にエアバッグに押されてチャイルドシートと座席に挟まれてしまうため危険です。
- エアバッグの作動を無効化させるスイッチがある場合は助手席のエアバッグが作動しないようにしておく
車種によっては、エアバッグが作動しないようオンオフが切り替えられるものもあるので、チャイルドシートを使用する際はオフにしておきましょう。
1歳くらいまでの乳児は骨格がまだやわらかく前向きでは危険です。背中側のほうが体にかかる衝撃を分散させることができるため、助手席ではなく後部座席で進行方法に対して後ろ向きに設置するのをおすすめします。
チャイルドシートの種類
チャイルドシートには年齢別や機能別、取り付け方式別にそれぞれ種類があります。購入の際はお子様の成長に合わせたものを選び、なおかつ保護者にとって使いやすい製品を選ぶのがおすすめです。
年齢別チャイルドシート の種類
年齢別では大きく分けて次の3種類があります。
- ベビーシート(乳児用):新生児~1歳頃まで
- チャイルドシート(幼児用):1歳頃~4歳頃まで
- ジュニアシート(学童用):4歳頃~
この他、長く使える兼用タイプ もあります。
ただし、対象の年齢は目安であり、メーカーによっても設定や大きさに差があります。そのため、お子様の身長や体重など個々の成長に合ったものを選ぶことが重要です。
回転式と固定式
チャイルドシートには、回転式と固定式の2種類 があります。
回転式はシートが360度回転するのが特徴で乗せ降ろしがしやすいため、日々のお買い物や送り迎えなどでお子様を自動車に乗せる機会が多い方におすすめです。
固定式はシートの方向が固定されているタイプです。回転式と比べて低価格なものが多く 、休日のお出かけだけなどお子様を乗せる頻度が低い方におすすめです。
取り付け方式別チャイルドシート の種類
取り付け方式にも違いがあり、シートベルトで取り付けるタイプと専用の取り付け金具で設置するタイプ(ISOFIXタイプ)があります。
シートベルト取り付けタイプはシートベルトを利用してチャイルドシートを取り付けるため、ほとんどの自動車で利用できるのが特徴です。
ISOFIX(アイソフィックス)タイプは自動車に付いているチャイルドシート専用の取り付け金具にISOFIXのコネクターを差し込んで設置するため、簡単に取り付けられるのが大きなメリットです。ただし、ISOFIX対応の車種でしか使えないため、お子様を乗せる自動車がISOFIXに対応しているかどうか あらかじめ確認が必要です。
新生児から長く使えるものまで、おすすめチャイルドシートのご紹介
イオンスタイルオンラインでは新生児から使えるものや12歳頃まで使えるロングユースタイプ など、さまざまなチャイルドシートを用意しています。
また、回転式 やISOFIX取り付けタイプ なども取りそろえていますので、使用シーンに合わせて最適なものをお選びください。
まとめ
チャイルドシートを助手席で使用することは、道路交通法上は可能です。しかし、事故の衝撃から身を守るはずのエアバッグによってかえってけがをしてしまう恐れがあるため、後部座席での使用が推奨されています。
どうしても助手席で使用したい場合には今回ご紹介したポイントを考慮し、できる限りリスクを避けて使用しましょう。
予期せぬ事故に巻き込まれてしまった際にお子様の安全を確保できるよう、チャイルドシートはより安全な場所に正しく設置してください。