チャイルドシートを後ろ向きに使うのはいつまで?
車内で赤ちゃんが泣いたり、ぐずらないようにするコツも
更新日: 2025.5.29
※イメージです。
赤ちゃんと一緒に自動車でお出かけする際、チャイルドシートの使用は法律で義務付けられていると同時に、安全を守るために欠かせないものです。
特に新生児期からしばらくの間は後ろ向きに取り付けることが推奨されていますが、前向きに切り替えるタイミングについて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回はチャイルドシートをいつまで後ろ向きに使う理由をはじめ、使用する際の注意点や赤ちゃんが快適に過ごすためのコツなどをご紹介します。
参考:
チャイルドシート|国土交通省
後ろ向きにチャイルドシートを使うのはいつまで?
昔はチャイルドシートを後ろ向きに使用するのは、赤ちゃんの体重が約10kg、年齢でいえば1歳頃までとされていました。
しかし、2023年から新基準であるR129が導入され、身長76cm未満、年齢でいえば1歳半くらいまでの赤ちゃんが目安とされています。それぞれの違いは下表のとおりです。
| |
旧基準R44 |
新基準R129 |
| 後ろ向きシート使用年齢 |
1歳頃まで |
1歳半頃まで |
| 後ろ向きシート使用基準 |
体重で判断 体重9kg未満 |
身長で判断 身長76cm未満 |
| 違い |
前後の衝撃の対応 |
前後左右の衝撃の対応 |
これから新たに購入する方はR129基準が適用されるため、前向きに切り替えるタイミングは身長で判断します。
旧基準R44で設計されたチャイルドシートも引き続き使用可能ですが、持っているチャイルドシートがどちらの基準であるかは、取扱説明書を確認してください。
ただし、成長には個人差があるため、上記の年齢はあくまで目安です。赤ちゃんが成長し、体重や身長が基準を超えた段階で、前向きに切り替えるのが推奨されています。
赤ちゃんの成長に合わせて体格に合ったチャイルドシートを選択しましょう。
参考:
側面衝突によるチャイルドシートの安全性は?~時速50kmで側面衝突した衝撃を再現し検証|一般社団法人 日本自動車連盟
そもそもなぜ後ろ向きにチャイルドシートを使用するのか?
新生児期から乳児期の赤ちゃんは首が据わってなく身体もまだ十分に発達していません。そのため、前向きに座らせると急ブレーキや衝突時に首や身体に大きな負担がかかってしまう可能性が高くなります。
そこで、後ろ向きに座らせることによって、身体の中で一番広い背中で衝撃を受け止められるため、負担を大幅に軽減できます。
運転席や助手席から赤ちゃんの様子が見えにくい、お世話がしづらいと思う方もいるかもしれません。しかし、赤ちゃんの安全を最優先に考えると、後ろ向きのチャイルドシートの使用が推奨されます。
後ろ向きと前向きのチャイルドシートの違いとは?
チャイルドシートの後ろ向きと前向きの主な違いは使用時期と安全性の観点です。
後ろ向きは新生児の段階から使用可能で、その後1歳から1歳半頃までを目安に使用します。
一方、前向きは赤ちゃんの成長速度や適合している安全基準によって異なりますが、1歳~1歳半頃から使用可能で、ある程度成長した赤ちゃんに適しています。
チャイルドシートは赤ちゃんの成長に合わせて後ろ向きと前向きを使い分けることが重要です。
後ろ向きは、首や腰がまだしっかりしていない赤ちゃんを衝撃から守るために、より安全性が高い仕様です。他方、前向きは赤ちゃんのお世話がしやすいというメリットがあります。
後ろ向きのチャイルドシートで赤ちゃんが泣いたり、ぐずらないようにするコツ
※イメージです。
ここからは、後ろ向きにチャイルドシートを使用した際に赤ちゃんが泣いたり、ぐずったりしないようにするコツをご紹介します。
気温に合わせて車内の温度を調整する
赤ちゃんが快適に過ごせるように気温に合わせて車内の温度調整をしてください。車内の温度が快適でないと感じる場合に泣いてしまう赤ちゃんもいます。
夏場は赤ちゃんが自動車に乗る前にクーラーを付けておき、車内が暑くなりすぎないように注意してください。また、窓にサンシェードを付けることで直射日光を防げます。
逆に、冬場は車内を温かく保ち、必要に応じて赤ちゃんにブランケットをかけてあげることもおすすめです。
赤ちゃんの様子や体調を確認する
自動車に乗せる前に赤ちゃんの体調や様子をしっかり確認してください。具体的には、おむつが濡れていないか?熱っぽくないか?などをチェックすることが大切です。
また、お腹が空いていると機嫌が悪くなることがあるので、授乳してから自動車に乗せるのも良い方法です。
ただし、授乳直後はベルトの締め付けで苦しくなったり、吐き戻しを起こしたりする可能性があります。授乳後は少なくとも30分ほど経ってから乗せるようにしてください。
車内のにおいに気を付ける
赤ちゃんは大人と比べるとにおいに敏感なので、車内にこもったにおいが原因で泣いたりぐずったりしてしまう場合もあります。そのため、車内はこまめに掃除し、常に清潔な状態を保ちましょう。
また、消臭剤を使用する場合は無臭タイプを選ぶのがおすすめです。香り付き消臭剤は大人にとっては快適な香りでも、赤ちゃんにとっては不快に感じるかもしれません。
さらに、自動車に乗せる前には10分程度換気を行ない、こもったにおいを取り除くとより快適な環境が作れます。
こまめに休憩を入れる
自動車で長時間移動する場合、大人以上に赤ちゃんにとっては大きな負担になるため、こまめに休憩をとってあげることも大切です。
少なくとも2時間に1回は休憩を入れてあげましょう。その際、チャイルドシートから降ろして、外の空気に触れさせることで赤ちゃんの気分転換にもなります。
また、休憩の際には赤ちゃんが汗をかいていれば拭いてあげる、おむつが汚れていれば取り換えてあげるなど、快適に過ごせる環境を作ってあげることが大切です。
おもちゃを用意する
赤ちゃんが車内で退屈しないように一人でも遊べるおもちゃを用意しておくのもおすすめです。
お気に入りのぬいぐるみやタオル、音が鳴るおもちゃなど、赤ちゃんが夢中になれるものを選びましょう。車内での時間を楽しく過ごせるだけでなく、機嫌良く移動できるようになります。
また、おもちゃは複数用意しておくと、1つのおもちゃに飽きてしまった場合にも効果的です。
普段からチャイルドシートに触れさせる
赤ちゃんがチャイルドシートに慣れていないことが原因で泣いたりぐずったりしてしまう場合もあります。もし、取り外し可能なタイプであれば、自宅で普段から椅子代わりとして使用し、慣れさせるのも一つの方法です。
日常的に触れることで、赤ちゃんが「自分の椅子」と認識し、自動車に乗った際にも抵抗感が少なくなります。その際、テレビを見せてあげたり、絵本を読んであげたりして赤ちゃんにとって楽しいことを体験すれば、より効果的かもしれません。
後ろ向きにチャイルドシートを使用する際の注意点
ここからは、チャイルドシートを後ろ向きに使用する際の注意点を5つご紹介します。
① 後部座席にチャイルドシートを取り付ける
後ろ向きにチャイルドシートを取り付ける場合は後部座席に取り付けるようにしてください。特に左側にチャイルドシートを設置することは、安全に赤ちゃんを乗せ降ろしできるためおすすめです。
法律上ではチャイルドシートを座席のどの位置に設置するかは定められていないため、どこに設置しても違反になることはありません。しかし、助手席に設置すると、万が一事故が発生してエアバッグが作動した際に、赤ちゃんに大きな衝撃が加わり大けがをしてしまう可能性があります。
そのため、後ろ向きのチャイルドシートは後部座席に取り付けることを推奨しています。ただし、後部座席でも中央部分は車種によって正しく固定できない場合がありますので、あらかじめ確認してください。
② チャイルドシートを取り付ける際はしっかり固定する
チャイルドシートを取り付ける際は取扱説明書に沿って、座席にしっかりと固定することが重要です。
固定が甘いと、シートがズレたり外れたりしてしまう可能性があります。さらに万が一事故に遭ってしまった際に赤ちゃんが危険に晒される恐れがあります。取り付け後はシートを軽く揺らしてみて、グラつきがないか確認してください。
また、使用しているうちに緩みが生じる可能性もありますので、定期的に緩みがないかチェックし、安全性を確保してください。
③ 前の席との間隔をできるだけ詰める
後ろ向きにチャイルドシートを設置する際はシートの背もたれと前の席との間に隙間ができるだけ空かないよう調整するのが大切です。隙間が空いていると、万が一の衝突時にシートが前後に動き、衝撃を十分に吸収できない可能性があります。
取扱説明書で正しい設置方法を見ながら、取り付け時に隙間がないかしっかり確認してください。
④ 泣き始めてもすぐに抱っこしない
赤ちゃんが泣いたからといってすぐにチャイルドシートから降ろして抱っこしてしまうと、「泣けば抱っこしてもらえる」と学習してしまう可能性があります。そのため、泣き始めてもすぐに抱っこすることはなるべく避けましょう。
代わりに、音楽を流したりおもちゃで気を引いたりするなど、抱っこをせずに機嫌を直してもらえる工夫することが大切です。
ただし、泣きすぎて嘔吐したり、おもちゃを投げて暴れたりするなど危機的な状況になった場合は落ち着かせるために抱っこすることも必要です。
参考:
チャイルドシート安全比較BOOK|国土交通省
体重や身長で後ろ向きから前向きへの変更を判断するタイミング
チャイルドシートを後ろ向きから前向きに変更するタイミングは年齢ではなく身長や体重を基準に判断することが重要です。赤ちゃんの成長には個人差があり、前向きに切り替えても問題ない年齢であっても、体重や身長が基準値に達していない場合もあります。
安全性を確保するためにも、チャイルドシートの取扱説明書に書かれている身長や体重が基準に達するまでは、継続して後ろ向きにチャイルドシートを使用してください。
自動車用のベビーミラーを使用すれば後ろ向きのチャイルドシートでも安心
後ろ向きにチャイルドシートを使用する場合に運転席から赤ちゃんの様子が見られず不安になる方もいるかもしれません。そんな方に便利なのがベビーミラーです。
ベビーミラーは運転席から後部座席にいる赤ちゃんの様子を確認できる便利なグッズです。赤ちゃんの姿を確認できることで、不安も軽減され、安心して運転に集中できます。
また、赤ちゃん自身もミラーを通して親の顔を見られるため、姿が見えなくて機嫌が悪くなる状況を緩和できる効果もあります。
ベビーミラーを選ぶ際には安全面を考慮することが一番大切です。割れにくい素材で作られているか?しっかりと固定できる設計になっているか?などを確認してください。
また、フック付きで小物を吊り下げられるタイプや夜間でも使いやすいライト付きのモデルもあるため、用途やシーンに合わせて選びましょう。
中には100円均一ショップ等のアイテムを組み合わせて手作りする方もいますが、ミラーが赤ちゃんの上に落下する可能性もあります。そのため、市販の専用ミラーの使用を推奨します。
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まとめ
後ろ向きにチャイルドシートを取り付けることで新生児期から乳児期の赤ちゃんを守ることができます。後ろ向きから前向きへの切り替えは使っているチャイルドシートの基準によって異なります。取扱説明書を確認し体重や身長、そして年齢を目安に行なってください。
正しい取り付け位置や快適に過ごせるコツを知ることで、赤ちゃんも親も安心して自動車に乗ることが可能になります。今回ご紹介した内容を参考に赤ちゃんとの移動をより快適に楽しんでください。