スーツの洗濯は自宅でもできる?
洗うタイミングや確認ポイントと洗濯方法

更新日: 2025.6.25

スーツの洗濯は自宅でもできる?洗うタイミングや確認ポイントと洗濯方法 ※イメージです。

毎日の仕事でスーツを着る方は「そろそろきれいにしたいけど、自宅で洗濯しても大丈夫なのかな?」と思ったことがあるのではないでしょうか。クリーニングに出せば安心ですが、費用や手間が気になるという方もいると思います。

今は自宅でスーツを洗いたい方に向けてスーツの種類や状態によっては自宅で洗えるものもあります。

今回は自宅で洗えるスーツを洗濯する前に確認すべきポイントや、具体的な洗い方についてご紹介します。また、スーツを長持ちさせるための日々のケアや取扱方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

自宅でスーツを洗う時の3つのポイント

正しい洗濯方法・干し方・保管方法を理解し、実践すること。

適した洗剤と水温でやさしく洗い、スーツ専用のハンガーで形を整えて干すことで、型崩れや生地の傷みを防ぐ。

洗濯の頻度を必要最小限に抑えることも重要。

スーツの洗濯は自宅でもできる?

一般的にスーツはクリーニングに出すのが望ましいですが、家庭で洗濯できる「ウォッシャブルスーツ」もあります。洗濯表示タグを確認し、適切な方法で洗濯すれば、自宅でスーツを洗うことも可能です。

スーツの洗濯は失敗しやすい?自宅でスーツを洗うメリット・デメリット

スーツを自宅で洗濯するメリットはクリーニング代の節約と、持ち込みと引き取りの手間が省ける点が挙げられます。特に、忙しい方や頻繁に着まわしが必要な方にとって、時間とコストの節約は大きなメリットとなります。

一方、スーツを自宅で洗濯するデメリットは型崩れや縮みのリスク、それにアイロンの手間が挙げられます。強い力で洗ったり脱水したりすると、深いシワや縮みが発生し、シルエットを損ねることがあります。

また、アイロンをかけることも必要になるため、より手間と時間がかかる場合があります。

スーツを洗濯する前に確認する5つのポイント

スーツを洗濯する前にチェックすべき5つのポイントを ご紹介します。

①スーツの洗濯表示タグをチェック

まずは自分のスーツが自宅で洗濯可能かどうか?スーツに付いている洗濯表示タグを確認します。スーツの洗濯表示タグ(取扱表示)は経済産業省および消費者庁の定めた衣類の「取扱表示」に基づいて記載されています。

洗濯表示のバケツマークは家庭洗濯が可能か否かを示しています。バケツマークがあれば家庭で洗濯できることを意味します。

例えば、バケツマークにバツ印が付いていれば自宅での洗濯はできません。数字が書かれている場合は その数字は洗濯時の液温の上限を意味します。数字が「40」となっていれば40℃以下の水温での洗濯が可能です。

また、水の入ったバケツに手のマークが添えられていれば手洗いであれば洗濯可能であることを示しています。

参考: 経済産業省および消費者庁 衣類の「取扱表示」(令和6年8月改正)

②洗濯しても問題ない素材かチェック

次に確認したいポイントがスーツに使用されている素材です。ウールやシルク、カシミヤなどの高級素材が含まれている場合は自宅での洗濯には不向きとされています。

例えば、ウール素材は水に濡れると繊維が絡まりやすく、フェルト化によって縮んでしまう特性があります。一度縮んでしまうと元の状態に戻すのは難しく、型崩れやシワも発生しやすくなるため、洗濯や乾燥には十分な注意が必要です。

また、シルクやカシミヤなどの繊細な素材は自宅で洗うことで縮み・型崩れ・生地の傷みを引き起こす恐れがあります。こうした素材は専門のクリーニング店でプロによる適切な処理を受けることが安心です。

自宅での洗濯が難しい素材の場合は無理をせず、専門のクリーニングサービスの利用をおすすめします。

③色落ちしないかチェック

スーツの中には色落ちしやすい素材が使われている場合があります。家庭でそのまま洗濯してしまうと、色味が薄くなるだけでなく、スーツ特有の上品な光沢感を損なう恐れもあります。

そのため、洗濯前には必ず「色落ちテスト」を行うことが大切です。テスト方法はこちらです。

  • 1. スーツの裏地など目立たない部分に、おしゃれ着用洗剤を水で薄めた液を少量垂らします。
  • 2. 1分ほど置いた後、白い布やティッシュで軽く叩き、布に色移りがないか確認します。

色が移らなければ、自宅での洗濯が可能と判断できます。

一方で、色移りが見られた場合は自宅での洗濯を避け、クリーニング店へ出すのが賢明です。その際に色落ちがあったことを伝えておくと、より適切な処置をしてもらえるでしょう。

④ほつれや穴がないかチェック

スーツに糸のほつれや小さな穴があると、洗濯中に損傷が広がる恐れがあります。特に生地の薄いスーツは要注意です。洗濯前に表側と裏側を丁寧に確認することで、生地やステッチの損傷を防ぎ、洗い上がりの状態を良好に保てます。

ほつれや穴を見つけた場合は事前に修繕するか、クリーニング店に出して相談するのがおすすめです。

⑤ポケットの中に物が入っていないかチェック

つい忘れがちな洗濯前にポケットの中身を確認することは、洗濯トラブルを防ぐために欠かせない作業です。ハンカチやティッシュなどが残っていると、破損や色移り、シミの原因になることがあります。

また、ボールペンやマジックなどの筆記具が入っていると、インク漏れによる深刻なシミの原因にもなります。インク汚れは洗濯だけでは落とせず、シミ抜きが必要になることが多いため注意が必要です。

必ずポケットの中身をすべて取り出し、異物がないことを確認してから洗濯しましょう。

スーツを自宅で洗濯する方法と手順

スーツを自宅で洗濯する方法と手順 ※イメージです。

自宅でスーツを洗う場合は正しい手順を踏むことで、型崩れやシワを防ぎ、風合いを損なわずに清潔に保てます。

ここからは、具体的な方法と注意点をご紹介します。

汚れの除去など前処理をする

目立つ汚れやシミがある場合は洗濯前に前処理を行うことで汚れが落ちやすくなります。

具体的には汚れた部分におしゃれ着用洗剤を少量なじませて少し時間をおくことで、洗濯時の洗浄効果が高まり、よりきれいな仕上がりになります。

洗剤は「おしゃれ着用洗剤」を使用する

スーツの洗濯には中性の「おしゃれ着用洗剤」を使いましょう。

アルカリ性洗剤は洗浄力が強すぎて、生地の光沢や風合いを損なう可能性があります。

また、柔軟剤を少量加えることで、洗い上がりの風合いがより柔らかくなります。

スーツは畳んで洗濯ネットに入れる

スーツを洗濯機で洗う場合は型崩れを防ぐために畳んで洗濯ネットに入れます。ジャケット、ズボン、スカートなどはそれぞれ1枚ずつ、個別のネットに入れるのが理想です。

ネットは衣類のサイズに合ったものを選びましょう。大きすぎると中で動いてシワや型崩れの原因になります。

たたみ方はジャケットは胸元で二つ折り、ズボンやスカートは三つ折りが基本です。ファスナーやボタンは閉めてからネットに入れましょう。上下セットのスーツは色や風合いの差が出ないよう一緒に洗うのがおすすめです。

ドライコースや手洗いコースなどの弱水流で洗う

洗濯機を使用する際は通常の強い水流ではなく、「手洗い」「ドライ」「おうちクリーニング」などの弱水流コースを選びましょう。そうすることで、生地へのダメージを抑えながらしっかりと汚れを落とせます。

汗の臭いや汚れ落ちを重視する場合は30~40℃程度の温水を使うと効果的です。脱水は最短設定、または1分程度の短時間で行い、シワや型崩れを防ぎましょう。

手洗いの場合は押し洗いする

洗濯機の使用に不安がある場合や洗濯表示で手洗いを推奨されている場合は、押し洗いがおすすめです。ネットは不要ですが、洗濯機と同様にスーツを畳んでから洗います。

洗面器や桶に中性洗剤を溶かした水を用意し、スーツを浸して優しく押し洗いします。特におすすめしたいのは、広い平面が確保できる湯船ならスーツを広げた状態で押し洗いできるのでシワや型崩れを防げます。すすぎも押し洗いで行い、最後に洗濯機で1分程度の軽い脱水を行いましょう。

ウォッシャブルスーツの場合はシャワーでも洗える

今では自宅での洗濯を前提に設計された「ウォッシャブルスーツ」も増えています。これらは型崩れしにくい構造で、シャワーでのケアも可能です。

洗濯表示を確認の上、上下とも裏返してハンガーにかけ、30~40℃程度の温水シャワーを2~3分、全体にまんべんなく当てて洗い流します。裏面、表面の順に洗うのがポイントです。

洗い終えたら、形を整えて水が滴らない程度まで干し、最後は風通しの良い場所で陰干しします。濡れているうちに形を整えることで、シワを防ぐことができます。

スーツを洗濯した後の干し方

洗濯後はすぐに脱水し、風通しの良い日陰で陰干ししましょう。乾燥機の使用は厳禁です。高温によって生地が縮んだり、型崩れしたりする恐れがあります。

干す際は形崩れを防ぐために、ジャケットは肩幅に合ったスーツ専用のハンガーや、厚みのあるハンガーを使用します。ズボンやスカートはピンチハンガーでウエスト部分を挟み、筒状になるように吊るすと通気性も良く、早く乾きます。

干す前に軽く生地を叩いてシワを整えておくと、アイロンの仕上がりもきれいになります。

洗濯後のアイロンはスーツが完全に乾ききらないうちにかけるのがポイント!

アイロンをかける前に洗濯表示タグを確認し、アイロンの使用可否や温度設定を確認しましょう。タグには取扱い表示として、以下のようなアイロンマークが記載されています。

  • 「●●●」…高温(210℃まで)
  • 「●●」…中温(160℃まで)
  • 「●」…低温(120℃まで)
  • バツ印(×)がある場合はアイロン使用不可

アイロンがけは裏側 → 表側の順にかけるのが基本です。スーツが完全に乾く前にアイロンをかけると、シワが伸びやすくきれいに仕上がります。

また、生地を傷めないように、必ずあて布を使用しましょう。

参考: 経済産業省および消費者庁 衣類の「取扱表示」(令和6年8月改正)

スーツが長持ちする保管方法とお手入れ

お気に入りのスーツを長持ちさせるためには日々の保管とお手入れも大切です。正しい方法でスーツを管理することで型崩れや劣化を防ぎ、美しい状態を長く保つことができます。

スーツの形に合ったハンガーを使用する

ジャケットは細い針金ハンガーなどにかけると肩の部分が変形しやすく、シルエットが崩れる原因となります。そのため、肩幅に合った厚みのあるハンガーを使うことが大切です。

パンツやスカートも専用のピンチ付きのハンガーで吊るすことで、型崩れや折りジワを防げます。特にパンツはセンターラインが両端にくるよう畳んだ上で吊るしましょう。

風通しの良い場所で保管する

スーツは1日着用するだけでも汗や湿気を多く吸収しています。そのままクローゼットにしまうと湿気がこもってカビやシミの原因になりかねません。着用後はすぐに収納せず、直射日光を避け風通しの良い場所で湿気を飛ばしてから収納しましょう。

クローゼットや押し入れで保管する場合には除湿剤や防虫剤を使用し、定期的に扉を開けて空気を入れ替えることが大切です。

ブラッシングしてほこりを取る

スーツを脱いだ後は洋服ブラシで軽くブラッシングして、表面に付いたほこりやゴミを落とします。

特にウール素材のスーツは ほこりが入り込みやすく、放置すると虫食いの原因になるため、定期的なブラッシングをしましょう。ブラッシングすることでスーツ本来の光沢感を蘇らせる効果も期待できます。

シワを伸ばす際はスチームアイロンを使う

スーツにできたシワは放置すると定着して取れにくくなるため、こまめにケアすることが重要です。ハンガーにかけたままスチームアイロンをあてることで、シワをしっかり伸ばし、きれいな状態を保つことができます。

スチームアイロンがない場合は浴室の蒸気を利用してスーツのシワを伸ばすこともできます。スーツをハンガーにかけて浴室に吊るし、シャワーの湯気や熱いお風呂の蒸気に当てると、シワが自然と伸びることがあります。

同じスーツを毎日着ない

スーツを長持ちさせるには着回しも大切です。一日中着用したスーツは汗などの湿気を多く含んでいるため、連日着ると劣化が早まり、傷みや型崩れの原因になります。

毎日スーツを着る場合はローテーションで複数のスーツを着用し、一度着たスーツは1日以上休ませるようにすると、スーツの寿命が延び、買い替えの頻度を減らすことができます。

スーツの洗濯を行なう頻度は?

スーツは頻繁に洗濯すると、生地の劣化や型崩れの原因になる場合もあります。そのため、基本的にはクリーニングの頻度を参考にしつつ、必要に応じて自宅で洗濯するのが適切です。

特に汗をかきやすい方や、夏場は洗濯の頻度を高める必要があります。また、夏用か冬用かによっても最適な頻度は異なります。

    自宅での洗濯頻度の目安

  • 夏場
    1〜2週間に1回程度
  • その他の時期
    1シーズンに1〜3回程度

    クリーニングに出す頻度の目安

  • 夏用スーツ
    月に1回程度
  • 冬用スーツ(厚手)
    シーズンに1回程度

スーツの使用頻度や着用時間に応じて、適切なタイミングでケアすることが大切です。

洗濯もOKな おすすめスーツをご紹介

自宅で洗濯できるスーツがあれば、汚れやニオイが気になったときにすぐに洗えて便利です。

イオンスタイルオンラインではウォッシャブルスーツをはじめ、自宅での洗濯が可能なスーツを取り扱っています。日常の快適さを追求した機能性や着心地も良好なスーツを取り揃えています。

機能性・利便性・コストパフォーマンスを兼ね備えた自宅洗い対応スーツを探している方は、ぜひこちらをご覧ください。

まとめ

スーツを長く美しく保つためには正しい洗濯方法・干し方・保管方法を理解し、実践することが大切です。適した洗剤と水温でやさしく洗い、スーツ専用のハンガーで形を整えて干すことで、型崩れや生地の傷みを防ぎ、スーツの寿命を延ばすことができます。

さらに、洗濯の頻度を必要最小限に抑えることも重要なポイントです。正しいメンテナンスを習慣にし、大切な一着を美しく着続けましょう。