ぐっすり眠れる枕の選び方|高さ・素材・形のチェックポイントとおすすめ枕を紹介!

公開日: 2021.12.3

更新日: 2023.5.10

ぐっすり眠れる枕の選び方|高さ・素材・形のチェックポイントとおすすめ枕を紹介!

寝起きがスッキリしない、首こりや肩こりが気になる……という方は、枕が原因かもしれません。合わない枕を使っていると、体に負担がかかって痛みを引き起こしたり、睡眠の質の低下から疲れを感じやすくなったりすることもあります。

今回は、ぐっすり眠れる枕選びのポイント、イオンスタイルオンラインで購入できるおすすめの枕をご紹介します。

枕の選び方を見る前に知っておきたい「理想の枕」

理想の枕とは?

人が立っているとき、首から肩にかけての頚椎はS字カーブを描いています。枕には、寝ているときの首と寝具の隙間を埋め、このS字カーブを保つ役割があります。どのような枕で自然なS字カーブを保てるかは人によって異なるため、自分に合ったものを見極めることが重要です。

合わない枕を使っていると首筋に負担がかかり、肩こりや頭痛を引き起こしてしまうことも。また、高すぎる枕では顎が下がって気道を圧迫してしまい、呼吸がしづらくなったり、いびきの原因となったりすることもあります。

購入時にはぴったり合っていた枕も、使用するうちにだんだん劣化していき、合わなくなっていきます。枕の素材にもよりますが、買い替えの目安は2~3年ごとと考えておくとよいでしょう。

枕の選び方を間違えるとどうなる?

自分に合わない、間違った枕を使い続けると、首こり・肩こりの原因になるばかりでなく、全身のさまざまな箇所に不調を引き起こすことがあります。

頭痛、腰痛、首こり・肩こり、しびれ、背中や胸の痛みなど、その症状は多岐にわたります。これらの症状が起こる原因は、枕が合わないことで寝返りがうまく打てず、神経が圧迫されたり、引き伸ばされたりするためです。

また、枕が合わないと寝心地が悪く、睡眠の質の低下や不眠にもつながります。いくら眠っても疲れがとれない場合は、枕が合っていない可能性を考えてみましょう。頭の位置が高すぎる枕を使っていると、気道が塞がれ「いびき」が出ることもあります。

ぐっすり眠れる枕の選び方(1)高さ

ここからは、枕を選ぶ際のポイントを5つご紹介します。最初のポイントは「高さ」です。どのような点に注意すればよいのでしょうか。

体格で選ぶ

体が大きいとS字カーブが深くなることが多いので、やせ型の方は低め、しっかりした体格の方は高めのほうがフィットしやすい傾向にあります。スポーツをする方や筋肉量の多い方なども、高い枕のほうが合いやすいでしょう。

性別で選ぶ

性別によってS字カーブの深さは異なります。一般的に女性はカーブの深さが浅いために低めの枕が、男性はカーブが深い傾向にあるため、高めの枕が合いやすい傾向にあります。

寝姿勢で選ぶ

横向きで寝ることが多い方は、横向きになったときに、頭から背中にかけての骨が床と平行に保てるよう、枕の端が肩幅に合った高さのものを選ぶとよいでしょう。

高さ調整可能な商品を選ぶ

中身の出し入れで、高さを調整できるタイプの枕もあります。より自分好みの高さに合わせやすく、失敗しにくいのもポイントです。

ぐっすり眠れる枕の選び方(2)素材

枕に使われるおもな素材について解説します。

羽毛

ふんわりとして高級感がある羽毛の枕は、軽くてやわらかいのが特徴です。羽毛は吸放湿性が高く、保温性や通気性も良いので、湿度や温度を調整してくれます。

わた(ポリエステル・コットン)

コットン素材のものもありますが、一般的にはポリエステルわたを使用していることが多いです。ポリエステルわたは軽くてクッション性があり、通気性にも優れています。丸洗いできるものもあり、清潔さを保つことができます。

そば殻

そば殻は、そばの実の殻を乾燥させた天然素材で、日本では古くから枕に活用されてきました。通気性と吸湿性があり、頭の熱を逃がして汗を吸収します。羽毛やわたのようなクッション性はないので、硬めの枕が好きな方におすすめです。

パイプ

ストローを短く切ったような形の素材を使用した枕です。硬さや大きさもさまざまなものがあり、通気性・耐久性に優れています。筒状のパイプは気軽に洗濯ができて乾きやすいのも特徴です。

ビーズ

発泡スチロールを、超極小の粒にした素材です。細かい粒は流動性に優れ、頭の形にフィットします。包み込まれるような独特の感触も魅力の一つです。

低反発ウレタン

もちもちとしたやわらかい質感が特徴で、頭がゆっくりと沈み込み、体圧を分散させてくれます。体型や姿勢に合わせてフィットし、首や肩を優しくホールドする素材です。

高反発ウレタン

高反発ウレタンを使用した枕は、高い弾力性で沈み込みが少なく、頭や首を適度な位置でしっかり支えてくれます。体圧分散性にも優れており、首や肩の負担が軽減され、正しい寝姿勢で自然な寝返りが打てます。

高反発ファイバーやラテックスと比べ、高反発ウレタンはしっとり硬い感触の素材です。低反発のウレタンフォームと異なり、季節によって硬さが変わることもありません。

ただし、高反発ウレタンは通気性が悪いため、多孔質で通気性があるものを選びましょう。

クラッシュラテックス

クラッシュラテックスとは、天然ラテックスと合成ゴムを混合し、細かい棒状に砕いた素材です。頭を支える適度な弾力性とやわらかさがあり、高反発ウレタンのような硬い感触が苦手な方に最適です。

ただし、ラテックス特有のゴムの臭いがする、水洗いできない、ゴムアレルギーの人は使用できない、などのデメリットを考慮する必要があります。

コルマ、ミニボール

コルマ、ミニボールとは、枕素材のために開発された、直径1cm程度のプラスチックボールです。

ビーズのようにボールの中心に穴の空いた構造は通気性と耐久性に優れ、適度な弾力性とクッション性で頭をしっかりと支えてくれます。プラスチック製で水洗いが可能なため、清潔な状態を保てるのもメリットです。

ただし、寝心地がやや硬いことと、枕の中でボールの動く音が気になる人にはあまりおすすめできません。

ぐっすり眠れる枕の選び方(3)硬さ

枕の硬さは素材で決まります。人それぞれ好みがわかれるので、どれが良いというのではなく、好きなものを選んでOKです。

  • 硬い素材
    そば殻、パイプなど
  • やわらかい素材
    羽毛、ポリエステルわた、ウレタンなど

パイプ枕は、商品によってやわらかいものもあります。また、感じ方には個人差があるため、インターネットで購入する際は商品情報をよくチェックしましょう。

ぐっすり眠れる枕の選び方(4)形

枕の代表的な形として、以下の3種類が挙げられます。

長方形型

一般的に見かけることの多い長方形の枕。素材やサイズなどのバリエーションが豊富な点が大きな特徴です。たくさんの選択肢のなかから、自分の好みや体に合ったものを選ぶことができます。

首元安定型

頚椎のS字カーブに合わせて波型になっている首元安定型。低反発素材を使用しているものが多く、首から上を優しく支えて自然な姿勢をキープします。

横向き対応型

サイドの部分が高くなっているタイプや、素材の量を変えて自分に合った高さに調整できるタイプなどがあります。横向き寝や寝返りの多い方におすすめです。

ぐっすり眠れる枕の選び方(5)大きさ

大きさの目安は以下のとおりです。

サイズ おすすめ使用用途
35×50cm 女性や小柄な体型の方
43×63cm 一般体型(中柄)の標準サイズ
50×70cm ゆったりとしたホテルサイズで、大柄な方向き
60×63cm 正方形に近く、さまざまな用途に使用したい方
43×100cm 2人で1つの枕を使用したい方

基本的には体格で選ぶのをおすすめしますが、使用目的や寝返りの大きさなども考慮するとよいでしょう。特に小さいお子さんは睡眠中によく動くため、横幅が広いほうが頭が落ちにくく安心です。

ぐっすり眠れる枕の選び方(6)横向き寝・妊娠中にもおすすめの抱き枕

仰向けで寝るといびきをかく方、腰痛がある方、妊婦さんなど、横向き寝をする方は「抱き枕」を使いましょう。一般的な枕で横向き寝をすると、上にくる腕と足の位置が不安定になり、肩や腰に負担がかかるためです。抱き枕を腕と足で挟むことで、正常な寝姿勢をキープできます。

抱き枕を効果的に使用するには、腕で抱きつき、両足で挟めるサイズが必要です。肩から腰までの長さを計り、自分に合った長さのものを選びましょう。

抱き枕にはさまざまな形状があり、それぞれ得られる効果が異なります。フィット感を求める方や妊娠中の方は、三日月型(バナナ型)、流線型(S字型)がおすすめです。三日月型の抱き枕は、授乳クッションとしても活用できます。

枕と抱き枕が一体になったL字型やJ字型は、いびき防止効果が期待できます。U字型やC字型のタイプは、クッションに包まれるような寝心地が特長です。シンプルなI字型は、向きを変えれば、通常の枕や足元のむくみ用クッションとしても使えます。

枕を買い替えるべきタイミング

以前よりも寝心地が悪い、首や肩が痛い、反発力がなくなったと感じたら、枕を買い替えるタイミングです。

枕の寿命は素材や使い方によっても異なりますが、短いもので1~2年、長いもので5年と考えておきましょう。比較的寿命が長いウレタンフォームやパイプ素材でも、ヘタりや汚れ、パイプの潰れの多さを感じたら買い替えどきです。

寿命を迎えた枕を使い続けると、不衛生なうえに、寝心地の悪さで睡眠の質も低下します。寿命のサインが現れたら早めに買い替えましょう。

お気に入りの枕を長持ちさせるお手入れ方法

枕は髪の毛や顔に毎日触れるため、きれいに見えても実は汚れている場合があります。寝心地の良い枕を長く使うには、定期的なお手入れが不可欠です。

洗える素材の枕の場合、定期的に洗って清潔な状態を保ちましょう。枕を干す際は、使うときのように平らにすると枕の素材が偏りません。パイプやプラスチックボール素材は半日程度で乾きますが、ポリエステルやファイバーなどは2日ほどかかることもあるため注意しましょう。

枕が洗えるかどうかは、選択表示タグにある「洗濯桶」のマークで確認できます。洗濯桶のマークに「×」の印がなければ洗濯が可能です。「手洗イ」や「手が洗濯桶に入っているマーク」の表示があるものは、洗濯機ではなく手洗いする必要があります。

一方、ウレタンフォームなど自宅で洗えない素材は、週に1回程度陰干ししましょう。水洗いできない枕でも、湿気を取るだけで十分なお手入れになります。

羽毛枕は軽く叩いて空気を含ませるとボリュームが復活します。

イオンスタイルオンラインで買える!おすすめ枕11選

イオンスタイルオンラインで取り扱っている枕のうち、厳選した11種類の商品をご紹介します。形状や機能性など、それぞれの特長を参考に、理想の枕を選んでください。

まとめ

枕は「高さ・素材・硬さ・形・大きさ・寝姿勢」と、さまざまな点に注意して選ぶことがポイントです。寿命がきた枕は睡眠の質を低下させるため、早めに買い替えることも大切です。好みは人それぞれ大きく違うため、今回ご紹介した内容とおすすめ商品を参考に、ご自身に合う枕を見つけてください。